ウェブサイトを運営されている方であれば、「このウェブサイトにはどういう人がアクセスしてくれているんだろう?」と気になることが多いのではないでしょうか。
「ユーザーの年齢や性別は?」
「何曜日の何時頃にアクセスが多いんだろう?」
「Googleで検索してくれている?それともFacebookからアクセスしているの?」
こんなデータが分かると、ウェブサイトの改善にとても役立ちますよね。
憶測での判断ではなく、実際のデータを元に改善していくことがとても重要です。
「とはいえ、どうやってデータを集めれば・・。」
そんな声が聞こえてきそうですが、Google Analyticsというツールをご存知でしょうか。
このツールをウェブサイトと連携させることで、上記のようなデータを全て集計し、確認することが可能です。
それでは、今回は入門編としてGoogle Analyticsの概要から初期設定時に抑えておきたいポイントまで解説していきます。
Google Analyticsとは?

まずはGoogle Analytics(以下、GA)の概要を理解していきましょう。
GAとは、Google社が提供している、無料のウェブサイトアクセス解析ツールです。(「Google アナリティクス 360」という大企業向けの有料版もありますが、基本的には無料版で必要なデータを取得可能です)
GAの「トラッキングコード」というJavaScriptのコードをデータ計測したいウェブサイトのページに組み込むことで、分析に役立つあらゆるデータを取得することが可能です。
例えば、ウェブサイトに流入したユーザーの属性や興味・関心、アクセスした時間帯、ウェブサイトへの流入経路、ウェブサイトに流入した後にどんな順番でページを見ているのか、などのデータを確認できます。
ここだけおさえておきたい!確認ポイント
GAは、タグを使用した高度な設定やGoogleが提供している他のツールとさらに連携していくことで、より詳細なデータを取得することが可能です。
今回は入門編ということで、「導入したらまず抑えておきたい確認ポイント」をご紹介していきます。
ユーザー概要

この画面では、ウェブサイトにアクセスしたユーザー数や、セッション数、PV数という基本データの他、一人のユーザーが何回アクセスしているのか、1セッションあたり平均何ページ見られているのか、平均セッション時間、直帰率などを確認することができます。
※ホーム>ユーザー>概要の順でクリックします。
また、概要ページ右上にある、下記のタブより「時間別」をクリックすると、時間帯毎のアクセス数を確認することが可能です。

セッション、PV、直帰率などWEBマーケティング用語の定義を知りたい方は、知識ゼロでも絶対押さえておくべきWebアクセス解析用語をご確認ください。
ユーザー属性

この画面では、ウェブサイトにアクセスしたユーザーの年代や性別を確認することができます。
※ホーム>ユーザー>ユーザー属性>概要の順でクリックします。
ターゲット層と実際のユーザー層に乖離がある場合、ターゲットユーザーの方向性やコンテンツ内容を再検討する必要がありますね。
モバイル概要

この画面では、ウェブサイトにアクセスしたユーザーが使用しているデバイスを確認することができます。
※ホーム>ユーザー>モバイル>概要の順でクリックします。
デフォルトは、チャネルごとの「集客」、「行動」、「コンバージョン」の各数値が表示されます。
PCと比較してモバイルからのアクセスの方が多い場合、よく閲覧されているモバイル版のUI(ユーザーインターフェース)を改善するなど、ウェブサイトの最適化を実施する1つの指標にすることができるでしょう。
チャネル

GAでのチャネルとは、「流入経路」を意味します。
この画面では、ユーザーがどういった経緯でウェブサイトに流入したのか確認することが可能です。
※ホーム>集客>すべてのトラフィック>チャネルの順でクリックします。
デフォルトは、チャネルごとの「集客」、「行動」、「コンバージョン」の各数値が表示されます。
ここではGA特有の用語が使用されていますが、それぞれのチャネルの説明は下記のとおりです。
- Organic Search=自然検索(有料広告以外の検索エンジンでの検索結果)
- Paid Search= 有料検索(検索エンジンの検索結果に表示される有料広告)
- Direct= URLからの流入(URLのクリックや検索エンジンでの直接入力)
- Referral=参照サイトからの流入(URLのリンクが貼られている別のサイトからの流入)
- Email=メールに貼り付けられたリンクからの流入
- Social=SNS経由の流入
ユーザーがウェブサイトにどんな方法で流入しているかを知ることで、集客方法について強化するポイントが見えてきますね。
参照元/メディア

前項目でチャネルごとの確認方法をご紹介しましたが、参照元/メディアの画面では、より詳細な情報を確認することができます。
※ホーム>集客>すべてのトラフィック>参照元/メディアの順でクリックします。
デフォルトは、チャネルごとの「集客」、「行動」、「コンバージョン」の各数値が表示されます。
「google/organic」であればgoogleの自然検索、「yahoo/organic」であればYahoo!の自然検索など、メディアと参照元を掛け合わせて確認することが可能です。
具体的に集客に貢献しているメディアを知ることで、注力すべきポイントが明確になります。
ランディングページ

サイト流入の入り口となっているページのことをランディングページといいます。
この画面では、ユーザーがどのページを入り口としてウェブサイトに流入しているのかを把握することが可能です。
※ホーム>行動>サイトコンテンツ>ランディングページの順でクリックします。
貢献しているページのSEO対策を強化することで、流入を底上げできそうですね。
なお、ランディングページについて詳しく知りたい方は、LP(ランディングページ)の作り方も合わせてご覧ください。
初期設定の最重要ポイント!目標設定
GAをウェブサイトに組み込んだら、あらかじめ設定をおすすめしたいのが「目標」です。
(マーケティング用語で、目標のことをコンバージョン(以下、CV)といいます。)
何をCVとするのか、その設定をしていない場合、指標がないまま「なんとなく数値の変化を見る」という状態に陥ってしまいます。
ウェブサイトの目的によって、目標とするCVは変わってきます。
例えば、ECサイトであれば運営の目的は「ユーザーに商品を購入してもらうこと」です。
この場合、計測すべきCVを、商品購入後に表示される「ありがとうございました!」というページ(サンクスページ)に設定することで、どれくらいのユーザーがCVに至っているのか、という点を計測することができます。
また、情報サイトであれば「より多くの人にサイトを見てもらうこと」が目的であり、サイトのPV数を増やすことが達成目標です。その場合はCVを「1セッションあたり3PV」などで設定することも可能です。このように設定することで、どれくらいのユーザーが3PVを達成しているのか、ということを計測することができます。
目標(CV)はGAの管理画面から簡単に設定可能です。
ホーム画面左下の【歯車マーク】へ移動し、右側のセグメントより【目標】を選択します。

【目標】の画面に入り、左上の赤いボタン【+新しい目標】をクリックします。

クリックすると以下の画面に遷移します。

【テンプレート】が表示されている場合は、自社のサービスにあった目標を選択し、「続行」をクリックします。
GAのアカウント作成時に業種を選択していない場合は【テンプレート】が表示されないので、【カスタム】をクリックしましょう。
続行をクリックすると、「目標の説明」という画面に遷移します。

まずは、目標の名前を入力します。
ここで設定した名前はレポートに反映されるので、管理しやすい名前を設定しましょう。
次に、計測したい目標のタイプを選択します。
4種類のタイプから選択可能ですが、今回は【到達ページ】をクリックします。
また、目標スロットIDは自動生成されるので、基本的にデフォルト表示のままで問題ありません。
続行をクリックすると、「目標の詳細」という画面に遷移します。
(ここからは、【到達ページ】を選択した場合の設定方法を説明します。)

赤枠内に、サンクスページのURLを入力します。
デフォルト設定の場合、ここではドメイン以降のURLのみを入力する必要がありますのでご注意ください。
(www.example.com/thankyou.htmlの場合は、/thankyou.htmlのみを入力)
問い合わせフォームが複数あり、必然的にサンクスページも複数存在する場合は、赤枠の隣にあるプルダウンよりマッチタイプを選択します。
「先頭が一致」を選択し、同じページではない場合も計測できるように設定しましょう。
また、オプションを設定してさらに計測の質を高めることも可能です。
ここでは、「値」「目標到達プロセス」という2つのオプションが用意されています。

「値」を設定すると、CVの価値を金額で可視化することができます。
設定をオンに切り替え、1件のCVに換算したい金額を入力しましょう。
「目標到達プロセス」を設定すると、サンクスページに至るまでのステップを計測できます。
問い合わせ完了に至らなかった場合、どのステップで離脱してしまったのかを可視化できるので、ウェブサイト設計の改善などに役立ちます。
設定をオンに切り替え、「問い合わせ入力画面」「送信内容確認画面」など、指標となりそうなポイントの名前とURLを入力しましょう。
各項目を入力後、【保存】をクリックすることで目標の設定は完了です。
目標は計測を開始した後で設定をしても、設定前のデータは反映されないため、必ず計測を開始する前に設定を済ませるようご注意ください。
初期設定で見落としがちな注意ポイント
前項に続き、初期の段階で設定を済ませたいポイントがもう2点あります。
こちらも計測開始前に設定を済ませることが、数値分析の質を上げるためにとても重要です。
社内アクセスの除外
意外と忘れがちなのが、社内からのアクセスを除外する設定です。
ウェブサイトにアクセスするのは顧客だけではありません。
ウェブサイトの運営に関わる関係者も、ウェブサイトにアクセスすることが想定されます。
これらのデータをGAの計測データから除外していない場合、純粋なエンドユーザーの動向を正確に計測することができず、分析の質が下がってしまいます。
その後の施策検討にも影響するため、関係者のトラフィックは初期段階で除外することをお勧めします。
ビューの複製
GAのアカウントは、「アカウント」→「プロパティ」→「ビュー」という構成になっています。下記のようなイメージで管理します。

上記のとおり、1つのプロパティに対してビューを最低限3つ作成することをお勧めします。
先程「社内アクセスの除外」について説明しましたが、こちらも1つしかビューがない状態で設定をしてしまうと、万が一の際にデータを再集計することができません。
「必要なデータにまでフィルタをかけてしまい、計測できなかった」という事態を防ぐため、何も手を加えない「マスタデータ」、事前テストを行うための「検証用ビュー」、計測のために不要な情報を除外した「本番用ビュー」の3つを作成しましょう。
まとめ

今回は初心者の方にも分かりやすく、GAの基礎知識と抑えておきたい初期設定についてご説明しました。
「数値分析」というと難しく感じるかもしれませんが、GAを正しく活用することで、ウェブサイトの改善に有益なデータを網羅的に取得することが可能です。
早速GAを導入して、「ユーザー目線」でウェブサイトを改善していきましょう。
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あい
デジマ女子として、社内のマーケティング業務をしています。MAツールを使用したメルマガの配信や、Hubspot環境でのブログページ作成も担当しています。趣味は、仕事終わりのハイボールと、友人との楽しい時間です。
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