デジタルマーケティングを実施しても、結果が出ない、施策の効果がわからない、など課題を抱えている担当者が多いと感じています。
そこで今回は、デジタルマーケティングの失敗を回避するための4つのステップをご紹介します。
デジタルマーケティングを施策ありきで実施していたり、データから取得できる企業情報(業種や従業員数など)だけで顧客をセグメントしているケースは多いでしょう。
これでは顧客の理解にも至らず、顧客課題もつかめないまま、デジタルマーケティング施策に投資することになります。
顧客の理解を深めるために、比較的実行しやすいことがあります。
それは、営業担当者から商談の内容を聞いたり、商談に同行することです。商談の際に出てきた課題や、期待されている内容、問い合わせのきっかけなど、デジタルでは見えないインサイトに気づけることが多々あります。
その他、顧客にアンケートやインタビューをお願いしたり、時には直接会って話を聞く機会を作ることもおすすめです。
顧客理解が深まったら、ペルソナを設定し、カスタマージャーニーを作ってみましょう。
ペルソナとは、いわゆるターゲットよりも具体的で多数の項目を設定した、よりリアルな人物像のことです。
ペルソナを作ることにより、チーム全体が同じユーザー像を持つことができるため、発信するメッセージや実施する施策、ユーザーとの対話に対しての一貫性を保つことができます。
ペルソナが顧客になるまでの行動プロセスを可視化したものが、カスタマージャーニーです。
カスタマージャーニーを作ることで、顧客を深く理解でき、顧客視線でマーケティング施策を発想できるようになります。
また、施策を実施する際の意思決定も、素早く的確に行えるようになります。
ペルソナの設定完了とカスタマージャーニーが完成したら、施策を実行してしまうケースが見受けられますが、要注意です。
など、施策を実施するものの、実施タイミングに波があったり、継続できなかったり・・・。
このような状況では、施策の効果もでず、やがてデジタルマーケティングは軽視され、予算が取れなくなる、という悪循環に陥ります。
そうなる前に、予算や指標に関する数値計画と、運用計画をしっかりたてておきましょう。
現状の数値を把握(コスト・指標)し、改善計画をたてます。
コスト | 外注費 媒体費用 ツールやサービスの利用料など |
---|---|
指標 | 広告:予算、CV、CPAなど WEB:PV、セッション数、滞在時間、直帰率、離脱率など メール配信:開封率、クリック率、配信解除率など ウェビナー:参加率、商談化率など |
運用計画については、カスタマージャーニーを見ながら、施策を整理し、時系列にならんだ計画表に落とし込みます。
カスタマージャーニーをもとに、1~3か月単位でコンテンツやウェビナーの計画をプロットしていく。
特に定期的に行われる施策(広告の運用、WEBページやブログ記事の制作、メール配信など)は、担当者をアサインし、外注先やリソースを確保しておきたいところです。
また、基本的な業務マニュアル、制作物のフォーマットやレギュレーションの準備も必要です。
広告は自社で運用するのか、広告代理店などのパートナー企業に依頼するのかで、体制や業務スコープは変わります。基本は、週単位でレポートの確認、月単位で効果測定とプランの見直しを実施するのが一般的です。
計画 | 予算計画、CPC・CPAなどの指標の目標値(KPI)、実施期間 |
運用体制 | 広告代理店に運用委託する場合は、広告運用ディレクターを配置。 自社で運用する場合は、広告プランナー、広告運用者を配置。 |
ブログの運用については、随時、記事を公開するのではなく、定期的にリリースすると、リピーターの獲得につなげやすいです。(本ブログは、毎週火曜日の10時にリリースしています)
なお、BtoBのブログは執筆時間に時間がかかることも想定されます。何度か執筆し、工数を見積もることもおすすめします。
また、定期的にリリースすることが望ましいため、記事をストックすることもオススメします。
計画 | 制作リリース計画(プランニング、指示書作成、原稿作成、確認、 リリース、レポーティング) |
運用体制 | プランナー、ディレクター、ライター ※高品質のクリエイティブが必要な場合は、〇〇制作会社へ外注 |
ドキュメント | ブログ制作マニュアル、コンテンツ管理表 |
ウェビナーを開催する際に必要になる作業は、比較的作業が多岐にわたります。
具体な作業例は以下のとおりです。
ウェビナー開催の度に準備すると、膨大な工数がかかってしまいます。
あらかじめ、ページやメールのテンプレート、MAツールでの配信の自動化をしておくと良いでしょう。
また、案内の内容を間違えないよう、チェックリストを使用した運用をオススメします。
計画 |
・ウェビナー情報の整理 |
運用体制 |
・ウェビナー企画担当 |
定期的もしくは計画的に施策が実行できるようになったら、必ず効果測定は実施しましょう。
施策を実施したものの、効果がわからないと、投資先の判断がつかず、いつまでたっても非効率な運用しかできなくなります。
また、特に施策を実施していなくとも、WEBのアクセス解析は必要です。
自然検索からの流入においては、検索エンジンのアルゴリズムの変化により、流入の傾向が変わることもありますし、外部サイトからのアクセスについては、予定外に記事が取り上げられ、そこからの流入が増えたりなど、少なからず動きが見えてきます。
関連記事|知識ゼロでも絶対押さえておくべきWebアクセス解析用語
効果測定の方法はさまざまにありますが、今回は主に広告の効果測定の指標についてまとめておきます。
CPAとは、「Cost Per Action」の略で、1件のコンバージョン(CV)を獲得するためにかかった費用のことを指します。
CPAの値が低ければ低いほど、効率的な広告運用ができているといえます。
CPAは、「広告費用÷コンバージョン数」もしくは「CPC(1クリックあたりの費用)÷コンバージョン率」という計算式で求められます。
ROASとは、「Return On Advertising Spend」の略で、広告費用対効果を指します。
広告費に対してどのくらいの売上を得ることができたかを表すもので、この値が高いほど効果的に広告を出稿できているといえます。
ROASは、「売上÷広告費×100(%)」という計算式で求められます。
ROIとは、「Return On Investment」の略で、投資に対して、どれくらいの利益を上げたかを測る指標です。
数値が高いほど、効率よく投資しているという判断ができます。
ROIは「広告から得た利益÷投資額(広告費)×100(%)」という計算式で求められます。
デジタルマーケティングを成功させるためには、一朝一夕とはいきません。
まずは、本日ご紹介した失敗を回避するための4つのポイントを実践してみましょう。
正しく運用の流れを理解し、ポイントを押さえて行うことでデジタルマーケティングの効率的な運用と成功を実現できるでしょう。
コク―では、デジタルマーケティングを成功に導くためのコンサルティングサービスを行っております。専門知識を持ったデジマ女子🄬が、お客様のデジタルマーケティング運用のサポートをいたします。
ご状況やご予算に応じて、広告・WEB・MAなど、カテゴリに特化したカスタマイズも可能です。