広告運用をしていると、つい「数字をまとめて報告すること」が目的になりがちです。
でも本来、レポートの役割は『結果を共有すること』ではなく、『次の打ち手を導くこと』にあります。
また、企業によって広告チャネルや目的はさまざまですが、どんな環境でも役立つ共通のポイントは、
■ 成果の変化を比較できる構成にすること
■ 改善アクションを添えること
の2つです。
本ガイドでは、デジマ女子が実際に使っている広告レポートテンプレートをもとに、見やすく・伝わる・改善につながるレポートの作り方を解説します。
「報告するための資料」から「成果を動かす資料」へ―― その第一歩を一緒に踏み出しましょう。
広告レポートの目的は「数字を見せること」ではなく、成果の背景を理解し、改善点を見つけることです。
そのためには、見る人が“どこに注目すればいいか”を迷わない構成に整えることが大切です。
デジマ女子では、どの媒体のレポートでも共通して以下の5つのセクションでまとめています。
■ 前回との比較を入れる
単月の数字だけでは判断できません。変化を見ることで施策の良し悪しがわかります。
■ 一言コメントを添える
数字の意味を一文で補足することで、誰が見ても理解しやすくなります。
広告レポートを提出するとき、「何を伝えるための資料か」を意識していますか?
実はここが、成果が伸びるチームと停滞するチームの分かれ道です。
数字を正確に並べるだけでは、関係者の理解も次の打ち手も進みません。
“見る人が行動したくなるレポート”にするためには、構成より「言葉の添え方」が重要です。
レポートの目的は「事実を並べること」ではなく、「関係者を動かすこと」。
たった一行の考察でも、チームの方向性を変える力があります。
広告レポートをつくるときに「どこから手をつければいいかわからない…」という声は多いです。
でも、順番をおさえてテンプレートを使えば、誰でも“整理されたレポート”が作れます。
ここでは、デジマ女子が実際に現場で行っている5つのステップを紹介します。
まずは広告媒体の管理画面(Google広告、Meta広告、LINE広告など)からデータをダウンロードします。
このとき、同じ期間・同じ指標軸で揃えることがポイント。
期間がずれると比較ができず、後で手戻りが発生します。
テンプレートにデータを貼り、KPIサマリー(CTR・CVR・CPAなど)を記入します。
前月比や前週比を入れることで、変化の見えるレポートになります。
数字の羅列だけでは、成果の傾向がつかみにくいもの。
グラフや棒チャートを活用し、「どこが伸びて、どこが落ちているか」を一目で伝えましょう。
▼ 実際の広告レポート
単月サマリーのレポート例となりますが、上部に全体数値、その下に媒体別の粒度で各指標を掲載し、中部には数値に合ったグラフを自動挿入することで、ビジュアライズでも分かりやすく見せています。
その下にテキストでのコメント欄を設け、先ほどの項目を分かりやすく端的にまとめて記載をしています。
クライアントや案件のご要望に応じ、見せるセグメントや内容も柔軟に変えていく必要があります。
1つのファイルで完結できる便利な仕様に作成しております。
ここが一番大切なパートです。
数字を見て「なぜそうなったのか」「次はどうするのか」を一言でまとめましょう。
▼ 特別付録の内容をチラ見せ!
※実際のサンプルはテンプレートで!
最後に「次回の施策」を1~3行で書き出します。これは単なる締めの一文ではなく、次のPDCAの起点です。
「リターゲティング広告の期間設定を延長する」
「成果が高いキーワードに予算をシフト」
「動画素材のA/Bテストを継続」
広告レポートは、「作る」よりも「伝える」がゴール。数字を正しく出すことよりも、“読む人が一目で理解できるか”を意識するだけで、レポートの印象は大きく変わります。
ここでは、デジマ女子が日々の現場で実践している“ちょっとした工夫”を紹介します。
見やすさの基本は「整理されていること」。
色を使いすぎると伝えたい差分が埋もれてしまいます。
ブランドカラーや媒体カラーをベースに、最大3色で統一しましょう。
数値単体では良し悪しの判断が難しいもの。
比較の視点を入れるだけで、変化の方向性が一目で伝わります。
小さな差でも、“伸びているのか・下がっているのか”を示すだけで会話がスムーズになります。
良いレポートは、数字の背景が言葉で整理されています。
デジマ女子は、どんな数値にも一言の「考察」を添えるのがルール。
見る人の集中力は、1スライドにつき約8秒と言われます。
そこで大事なのが、「見出しの整理」と「余白の使い方」。
数字を詰め込むよりも、“呼吸できるスペース”を作ることで理解度が上がります。
見せる順番を変えるだけで、伝わり方が変わります。
■ 1:全体サマリー
■ 2:課題のある部分
■ 3:改善提案
この流れにすることで、「問題→原因→解決」の流れが自然に話せます。
広告レポート作成の際にありがちなお悩みと解決策をお伝えしますので、お役立ていただけますと幸いです。
自分の考察をもとに実施した施策で、思うような成果が出なかった場合や、比較対象と大きな差が見られない場合に、つい抽象的な考察でまとめてしまうことがあります。
■ 「変化がない」という事実を正確に伝えることも大切
週次レポートや短期間のデータを見ても大きな差がないことがあります。無理に考察を加える必要はありません。
■ ユーザーの立場に立って広告を見てみる
運用担当者は日々データを追っているため、全体像を見失いがちです。数字を見慣れすぎると視野が狭くなることも。
■ 数値の背景を「環境の変化」として捉える視点が重要
季節性や市場トレンドなど、広告成果に影響を与える要因も存在します。外部要因も忘れずに考慮しましょう。
■ チェックリストを作って習慣化する
「確認すべき切り口」をまとめたリストを作成し、定期的に見返すことで分析の質を高められます。
考察をまとめようとすると、伝えたいことが多くなり、コメントが長くなってしまうことがあります。
どの部分を削ればよいのか、自分では判断しにくいこともあります。
■ コメントはできるだけ簡潔に
コメントは短く・要点を押さえてまとめましょう。
■ ビジュアルで伝わる構成を意識する
レポート全体を見てわかる形に整理し、文字で説明しなくても意図が伝わるビジュアライズを心がけましょう。
新しく広告レポートテンプレートを作った際、イマイチなものができあがってしまう。
■ 文字サイズやフォントに不揃いがないかを確認
セル内の配置(中央寄せ・左寄せ・右寄せ)も統一されているかチェックします。
■ 不自然な色使いになっていないかを確認
広告レポートはオールカラーで作成されることが多いため、色の組み合わせやコントラストが不自然になっていないかを確認しましょう。たとえば、コントラストが強すぎたり、媒体ごとに配色がバラバラだったりすると、全体の印象がちぐはぐになり、見づらいレポートになってしまいます。
■ ブランドや媒体に合った色を使えているかを確認
クライアントカラーをあらかじめパターン化しておくと便利です。媒体ロゴやブランドカラーを差し込み、全体のトーンを整えると統一感が出ます。
「どんなレポートを作ればいいか分からない」「毎回ゼロから作るのが大変…」
そんな声にお応えして、デジマ女子が実際に現場で使っている広告レポートテンプレートを無料公開します。
数字の入力からグラフ化、考察コメント欄まで、すぐに使える設計になっています。
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