SEOで上位表示されるには、Googleが推奨するユーザーファーストへの対応はもちろん、検索エンジンのアルゴリズムを理解し、正しくインデックスされるための施策が求められます。
そこで今回は、SEO対策の前準備として、SEOのメリット・デメリット、Google検索の表示順位の仕組みやアルゴリズム、アップデートによる影響について、上位表示するための必須知識を網羅して解説します。
後半では、すぐに着手できるSEO対策をご紹介していますので、SEOについて学びたい方や自社サイトの検索順位を上げたい方は、ぜひ何度か読み返しながらSEO対策に取り組んでみてください。
SEOとは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の略称で、検索エンジンにコンテンツ内容を正確に伝え、評価を高めて検索の上位表示を狙う手法です。
SEOの目的は、WEBサイトを上位表示させて検索流入数を増やすことで、この対策を「SEO対策」と呼びます。
SEO対策で成果をあげるには
の2点が肝心です。
SEOのメリットは、費用対効果やブランディング効果の高さと、ホットリードを安定して集客できるパフォーマンスの良さです。
SEOは広告運用と違い継続的コストが発生せず、一度成果が出れば定期メンテナンスのみで長期的に確度の高いユーザーを集客できます。
また、オウンドメディアのコンテンツは自社の資産になるだけでなく、上位表示されればブランドの認知度アップや競合との差別化に役立ち、市場で優位に立つこともできるでしょう。
SEOのデメリットは、成果が出始めるまで半年〜1年ほど必要で速効性がなく、コンテンツ作成の労力や工数もかかることです。
また、キーワードやジャンルによって上位表示の難易度に差があり、検索エンジンのアップデートやアルゴリズム変更次第で順位が変動しやすくなります。
SEO対策には正解がないため、常に試行錯誤を繰り返しながらの運用が求められるでしょう。
検索エンジンでは、順位を決めるにあたり、まず「クローラーがWEBサイトを巡回して情報を取得」し「ページをインデックス」その後「検索アルゴリズムに則ってランキングを決定」する、という流れをたどります。
クロールとは、クローラー(Googlebot)というページ巡回ロボットが、WEB上に存在するURLを検出・コンテンツ情報の解析を行うことです。
裏を返せば、もし良質なコンテンツを提供しても、SEOが不十分でクローラーが理解できないと、上位表示どころか検索結果にすら表示されません。
まずこのクローラーに適切に情報を伝えるために、HTMLで文章を構造化する「HTMLマークアップ」などの施策を行い、クローラビリティを向上させましょう。
なお、早く巡回してほしいページはGoogleサーチコンソールからクロールのリクエストを送ることもできます。
インデックスとは、クローラーが解析したHTMLを、検索アルゴリズムに合う形でデータベースに登録することです。
実はWEB上の全コンテンツがインデックスされるわけではなく「価値ある良質なコンテンツ」と判断されないページは検索結果に表示されない仕組みになっています。
正しく検索結果に表示されるためにも、まずはタグやHTML構造にミスが無いか確認したり、リライトしたらGoogleサーチコンソールで登録リクエストを行う等、きちんと自社ページがインデックスされるよう働きかけることが重要です。
インデックスされたページは検索アルゴリズムによって評価され
など200以上の指標をもとに、ランキング化されます。
この検索アルゴリズムにはGoogleシステムが利用されており、SEO施策ではこのアルゴリズムに沿ったコンテンツ形成を行うことが重要です。
日本の検索エンジンはGoogleとYahoo!だけで90%のシェアを占め、どちらもGoogleの検索アルゴリズムを採用しているため「検索エンジン最適化(SEO)=Google対策」といえます。
しかし詳しい評価基準はブラックボックスで、日々アップデートが続いているので、簡単に上位表示できるマニュアルなどは存在しません。
Googleの検索アルゴリズム指標は、Google検索品質評価ガイドラインで公開されています。
検索クエリとは、ユーザーの検索キーワードのことです。
検索アルゴリズムでは、この検索クエリからユーザーの検索意図や探している情報の種類を解析しています。
ユーザーの意図を把握したのち、関連したWEBページがインデックスから検索され、ランキングに表示されます。
このとき上位表示されるには、検索クエリと同じキーワードがコンテンツに含まれているだけでなく、ユーザーの検索意図を満たせる内容であることが重要です。
最も役立つコンテンツを優先するため、検索アルゴリズムは質が高いと判断したページを上位表示します。
具体的には「E-E-A-T(旧E-A-T)」という要素が重視されており、実際の体験談が含まれるなど独自性や専門性があり、権威性のある執筆者か、信頼できる情報なのかが精査されているといえます。
E-E-A-Tについては当記事後半の「SEO対策の方法」を参考にしてください。
検索アルゴリズムでは、ページの表示速度やスマホで正常に表示されるかどうかなど、ユーザーの利便性も評価基準です。
Googleは近年のスマホユーザーの増加によりインデックスやランキングをモバイルサイトを基準に行う「モバイルファーストインデックス(MFI)」を開始しており、徐々に完全移行すると発表しています。
Googleの検索アルゴリズムは、検索時点でユーザーにとって最も価値のある情報を提供できるよう、検索クエリに「文脈・現在地・過去の検索履歴・検索設定」など複数の要素を加味した結果を表示しています。
検索結果がGoogleアカウントに登録した居住国や言語設定に基づいてパーソナライズされるのも、このアルゴリズムの働きです。
Googleはユーザーにとって価値のある情報を提供するために、日々アルゴリズムのアップデートを繰り返しています。
アップデートによっては検索の上位表示に大きな影響を与えるケースもあるため、SEO対策を行う際はGoogleアップデートの種類や概要を学んでおくようにしましょう。
ヘルプフル コンテンツ システムとは、検索ユーザーに満足感を与えているコンテンツを高く評価し、低品質コンテンツとの差別化を図るためのランキングシグナルです。
2022年8月25日に導入され、直近では2022年12月にアップデートされました。
このヘルプフル コンテンツ システムではサイト全体が評価が下がります。
明確な指標は非公開ですが、Googleは高評価を得るために「検索エンジンファーストのコンテンツではなく、有用で信頼できるユーザー第一のコンテンツ」を作成することが条件としています。
参照|Google『Google 検索のヘルプフル コンテンツ システムとウェブサイト』
Googleは不定期でスパムを排除するためのアップデートも行っています。
最近では2022年10月19日に全ての言語を対象としてアップデートがリリースされ、スパムを自動検知するシステムが大きく改善されました。
スパムアップデートでは、もしサイトがGoogleポリシーに違反していると検索順位が下がるだけでなく、検索結果に表示されなくなるペナルティが課されます。
キーワードの多用などよくあるSEO対策も一歩間違えればスパム扱いされてしまう可能性があるため、SEO施策を検討する前にGoogleのスパムポリシーは熟読しておくようにしましょう。
参照|Google『Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー』
コアアップデートとはGoogleが数か月ごとに行う大規模アップデートで、検索アルゴリズムとシステムに重要な変更が加えられます。
特定のコンテンツを対象としないものの、コアアップデートはコンテンツ全体の評価方法改善を行うため、問題ないページでも順位や評価が下がる可能性があることを覚えておきましょう。
コアアップデートへのSEO対策は難しいものの、Googleはユーザーに付加価値を提供できる「独自コンテンツ」を高く評価しているため、できるだけ優れたコンテンツの提供に集中することが大切です。
執筆時点での最新リリースは2022年9月12日ですが、コアアップデートは年に数回行われるため、自社の掲載順位や状況を精査するとともに、常に最新の情報を把握しておくようにしましょう。
参照|Google『Google 検索のコア アップデートとウェブサイト』
検索上位表示に必要なSEO対策は常にGoogleのアルゴリズムに沿って行わなければなりません。
ここでは必須のSEO対策3つとして、サイト情報をGoogleに正しく評価させるための「内部対策」、外部サイトやSNSからの評価を獲得するための「外部対策」、ユーザーファーストで情報提供を続けるための「コンテンツ」について解説します。
内部対策とは
など、サイト内部で行う対策のことです。
アップデートの影響をうけにくく、取り組めば成果が出やすいSEO対策なので必ず抜け漏れがないようにしましょう。
内部対策は数多くあるため、自社にできる対策から進めていくのがおすすめです。
外部対策とは、外部サイトからの被リンクやSNSによる拡散など、第三者からの評価を得るための対策です。
SNSでは企業名やサイト名が言及される「サイテーション」や、専門性や権威性のある相手からのリンクが評価されます。
外部からの評価は自社でコントロールできないため難易度は高いものの、SNSやプレスリリースで地道な情報発信を続けてゆくことが大切です。
なお、不正リンクや不自然な相互リンクなどはGoogleのペナルティ対象となるため、あくまでも自然に対策できる範囲のみで施策を行いましょう。
検索結果に上位表示されるには、ユーザーの検索意図をとらえた価値あるコンテンツを配信しなければなりません。
そのためコンテンツのSEO対策では「E-E-A-T」や「YMYL」を指標として、ユーザーの悩みを的確に解決できるサイト作成が求められます。
E-E-A-T(旧E-A-T)とは、Googleの検索品質評価ガイドラインで定義されているWEBサイトの評価基準です。
それぞれExperience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の略称で、質の良いコンテンツには欠かせない項目ばかりです。
具体的には、
などが対策にあたります。
YMYLとは「Your Money or Your Life(あなたのお金や生活)」の頭文字で、ややセンシティブで扱いに注意が必要なコンテンツの総称です。
具体的には、
などです。
このようなテーマを扱う場合は、高い権威性や専門性がなければGoogleからの評価を得ることは難しいでしょう。
もし自社だけでSEO対策が難しい場合は、外部の専門家にサポートを依頼するのも有効です。
自社サイトの検索順位をあげるには、まずGoogleのアルゴリズムや仕組みを知ることが重要です。
SEOに近道や正解はないため、日々アップデートされるアルゴリズムに対応しつつ、効果的な施策を地道に模索してゆくようにしましょう。
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