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MA(マーケティングオートメーション)導入前に、知っておきたい知識と必要な機能、運用の注意点とは?

作成者: admin_dg|Aug 14, 2019 11:59:00 AM

MA(マーケティングオートメーション)やCRM/SFA(顧客管理/商談管理ツール)などのツール導入するにあたり、それぞれのツールにはどんな機能があるのかいまいち分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はデジタルマーケティングツール導入を検討されている方へ、デジタルマーケティングツールの種類や機能をご説明しています。

た、ツール導入後にデジタルマーケティングツールを運用する上での注意点もご紹介していきます。

マーケティングツールとは

マーケティングツールとは主に、自動で見込み顧客の情報を収集し、個人に向けたOne to Oneマーケティングや、マーケティング方針決定の際のデータ提供を行ってくれるシステムのことです。

マーケティングツールとひとことに言っても、ツールによってその種類や機能は様々。

適切なツール選定を行うためには、自社の課題に必要な機能は何なのか知ることがとても大切になります。ここでは、ツールの代表的な機能や特徴をご紹介いたしますので、ぜひツール選定の参考にしてみてください。

MA(マーケティングオートメーション)ツールでできること

MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、その名の通り、マーケティングを自動で管理、カスタマイズしてくれるツールの総称です。

主な機能としては、デジタルメディアから得られる顧客情報を、部門間を跨いで一元的に管理し、見込み顧客の育成、選別を自動でおこなえます。

見込み顧客を顧客へと育成する業務を効率化し、コンバージョン率向上へと導いてくれます。

現在、国内外で様々なMAツールがありますが、どのツールもできることに関してはさほど変わりはありません。

しかし、低コストのMAツールを導入したものの、

  • 本来、使いたかった機能が付いていなかった
  • 使いたい機能はオプションで費用がさらにかかってしまった
  • 高いコストをかけて機能面で優れたツールを導入したものの使いこなせない
  • ROIが測れない

などといったことが起こってしまうことがまれにあります。

そうならないために、マーケティング活動で何がしたいのかを目的を明確にし、ツール選定することが大切です。

機能1.見込み顧客の情報収集

見込み顧客が自社のホームページへ訪問した際、行動情報を自動で収集・分析する機能です。

機能はツールによっても異なりますが、見込み顧客が

  • 資料ダウンロード時に入力した情報
  • ページ毎の閲覧頻度
  • 流入経路などのデータ

を収集し、顧客の傾向や関心の程度を割り出してくれます。

営業アプローチを取るべきか否かといった判断がくだしやすくなり、また、より顧客に合わせたサービスが可能になります。

機能2.マーケティングの自動化

収集された見込み顧客の情報に応じ、自動で個人に応じたマーケティングを行ってくれます。

例えば、サイトの閲覧履歴や購入履歴などから、顧客ごとに違う内容のメールを自動配信するなどの機能です。もちろんメールのみならず、Webサイトコンテンツなどにも適用可能です。

機能3.スコアリング

スコアリングとは、顧客の見込み度合いを点数づけし、顧客を選定することです。

MA(マーケティングオートメーション)ツールを使った場合、

  • 点数付け
  • 各部門への通知

を自動で行うことができます。

このように有望な顧客を選定・通知することで、営業活動の効率や部門間での連携を高めることが可能です。

 

CRMツールでできること

CRMとはCustomer Relationship Managementの略で、「顧客の関係管理」という意味です。

ここでいう顧客の関係とは、顧客に関して収集された情報全体と考えてください。

よって、CRMツールは、顧客に関する情報を管理・分析するツールということになります。顧客との関係を自動でサポートし、セールスチームの業務効率化へと繋げます。

機能1.顧客情報管理

CRMツールの第一の機能は、一元的な顧客情報の管理です。

  • セミナーなどの参加情報
  • 企業のサイト閲覧時の行動履歴

といった詳細な情報まで自動で収集、管理し、さらにその情報を部門間で共有できます。

こうした機能により、全体の政策の決定や営業への指示が、より容易かつ効率的におこなえるようになります。

機能2.顧客分析機能

第2の機能は、そうして得られた顧客情報の分析です。顧客の遍歴や傾向を自動で分析してくれます。

マスマーケティングの顧客分析と違う点は、商品やサービスがどの層にニーズがあるのかといったことではなく、顧客ごとの行動や傾向を分析することです。

顧客個人に合わせたより繊細な営業活動や施策決定がおこなえるようになります。

機能3.顧客サポート機能

顧客からの問い合わせがあった際に、即座に

  • 顧客情報
  • 購入情報

などを確認できる機能です。

基本的な機能として営業など他の部門と情報が共有されているので、

  • 製品サポート
  • クレーム対応

などにも適用出来、迅速なサービスが可能になります。

機能4.顧客情報セキュリティ機能

顧客情報を管理するだけでなく、保護する機能もついています。

一元的に情報を管理するのは危険の伴うため、セキュリティは必要不可欠です。

この保護機能さえしっかりしていれば、分割して管理するよりむしろ安全といえるでしょう。

SFAツールでできること

SFA とは、Sales Force Automationの略です。Sales Forceとは、営業力や営業部隊といった意味で、SFAツールとは、営業の実績やプロセスを管理し、それを元に営業支援を自動で行うシステムです。

同じマーケティングツールでも、CRMツールが顧客情報の管理を担うのに対して、SFAツールは営業パーソンや商談のデータを管理・分析します。

機能1.案件管理

案件情報を一律に管理する機能です。

管理者は案件の状況が一目で分かり、各営業パーソンにより細かく、適切な指示を出すことができるようになります。また業績の良い営業パーソンの行動状況を共有するといった使い方もできます。

  • 営業部門全体の強化
  • 見込み顧客の獲得

などに繋げられる機能です。

機能2.商談管理

商談内容の管理もできます。

  • 過去の商談内容
  • 現在の進捗状況

などの確認ができ、それぞれの案件の経緯を共有することができます。

管理者が今後の商談上の方針決定やアドバイスを行え、受注見込みを高められます。この機能も、もちろん、業績の良い営業パーソンの商談内容を共有し、部門自体の強化へ繋げるというような使い方が可能です。

機能3.営業プロセス管理

各営業パーソンの行動データの管理です。

実績だけではなく、1日の行動状況を時系列で表示・把握してくれます。

こうしたデータを数値化、比較することで、結果だけでなくそこに至るまでの行動も一つの指標とすることができ、営業パーソンごとのより細かな営業方針の改善をおこなえます。

機能4.営業アシスト機能

営業パーソンがどこにいてもリアルタイムで情報共有ができる機能です。

  • 顧客情報
  • 予定表の確認
  • ファイルの共有

などをおこなうことができます。顧客情報から顧客に連絡を取ることはもちろん、管理者との迅速な報告・指示のやり取りを可能にします。

機能5.予実管理

営業パーソンごとの売上実績などのデータにもとづき、今後の売上予測を立てることができます。

管理者・営業パーソンともに、実績分析が容易になり、より明確な目標や数値を設定・共有することができます。

 

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MA(マーケティングオートメーション)ツール導入において大切なこと

ここまで、代表的なデジタルマーケティングツールの種類と機能を紹介してきました。

MA(マーケティングオートメーション)ツールが現代において重要である大きな理由のひとつとして、顧客の傾向の変化があげられるでしょう。

現在の顧客は、バブル期などと比べて、より慎重に必要な商品を選定する傾向があります。そのため、一昔前に有効だったマスマーケティングの効果は薄れ始めています。無差別にただ多くの人に訴求するだけでは不十分になり、より個人に合わせたマーケティングが必要となっています。

個人に向けたマーケティング戦略において、顧客を自動で育成・選定してくれるデジタルマーケティングツールが重要な役割を果たすことは間違いないでしょう。

ただ、こうした便利なツールもあつかう側が使いこなせなければ効果を最大限化できません。そこで、デジタルマーケティングツールを使いこなすために重要なポイントを説明しておきましょう。

目的の明確化

なぜデジタルマーケティングツールを導入するのか。

会社全体として導入であれ、ある部門のみの導入であれ、目的を明確にしなくてはなりません。

  • 見込み顧客の獲得
  • データに基づいた売上予測
  • 営業部門の強化

など、様々な目的が考えられます。

目的が曖昧では、せっかく様々なデータが自動で集まっても、その内のどれに着目し、何に向けてどのような政策や目標を立てたらよいかも明確になりません。

まずは、経営者、あるいは導入される部門の管理者が目的を定めることが大切です。

トップの目的意識が曖昧では、チームメンバーもどう動いてよいか分かりません。

目的を定めた次は、その目的をきちんと共有することが大切です。

管理者と一般社員間でSFAツールを導入した場合を考えてみましょう。

この場合、管理者の目的は一般社員を管理し、より効果的な指示・政策を打ち出すことです。しかし、一般社員の方はこの点を考慮せず、ただ自分自身の仕事の効率化を目的としてしまうかもしれません。

そうなると、管理者にとって必要なデータに社員が価値を感じず、情報が集まらないということも起こりえます。また、逆に管理者の方が、一般社員が欲しい指示を与えられないかもしれません。

このように、企業内でも立場によって目的の乖離があるものです。

こうした乖離を埋める作業を事前におこなわなければ、デジタルマーケティングツールを導入しても効果は上がらないでしょう。

事前に目的を明確化、そして共有し、ツールを活かせる環境を整えることが大切です。

まとめ

デジタルマーケティングツールがいくら便利でも、それを管理するのは人間です。運営まで自動で行ってくれるわけではありません。

そして、デジタルマーケティングツールの情報収集機能が極めて高いからこそ、その処理はとても大変な作業です。

蓄えられた膨大な情報から個人に応じたマーケティング方針を考え、育成した見込み顧客を営業担当にパスしたり、SFAツールも並行して導入したりする場合などは、営業担当から入ってくる詳細な情報を処理し、それに応じた方針や指示を考えなくてはなりません。

安易に導入したはいいが情報を処理しきれず、今ひとつ効果があげられないということも起こりえます。

実際、ネットやデジタルマーケティングツールの発達に企業側が追いつかず、デジタルマーケティング部門における技術者の不足「デジタル・ディスコネクト」と呼ばれる現象も起きています。

結局、企業を形作るのは人材です。すでにデジタルマーケティングツールを導入して利益を上げている企業を見ると焦るかもしれませんが、まずは自社の内情に目を向け、専任の担当人員を確保するようにしましょう。

しかしながら現在の日本では、デジタルマーケティング市場の急速な伸びとツールの進化に人材育成が追いつかず、デジタルマーケティング専任担当者を設けることができない企業も多く存在しています。そのような場合には、外部支援を検討することをおすすめいたします。

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