こんにちは。
コクー株式会社でマーケティングに携わっている、檜田詩菜です。
BtoBマーケティングに取り組んでいると、
よく出てくる課題のひとつに「過去に獲得したリードを活用できていない」というものがあります。
□ 展示会で名刺交換したお客様
□ 過去に資料をダウンロードしてくれたお客様
□ 一度は商談化したものの、その後動きが止まってしまったお客様
こうした顧客情報は、企業にとって本来とても大切な資産です。
しかし実際には、
日々の新規施策や営業対応に追われるなかで、過去リードへの定期的なアプローチまで手が回らず、いつの間にか“休眠顧客”になってしまうケースも少なくありません。
今回は、デジマ女子が総合広告代理店のメールマーケティング業務を支援し、
休眠顧客約9,800名への継続的なアプローチ、
アクティブ化率23%、
さらに1,400万円の受注創出に貢献した事例をもとに、
休眠顧客の掘り起こしに必要な考え方と実践ステップを解説します。
執筆:檜田詩菜(ひわだしいな)/マーケティング部
BtoB領域を中心に、SEO記事・ホワイトペーパー・メールマーケティングなどのコンテンツ企画制作に従事。見込み顧客との接点づくりからナーチャリング設計まで、コンテンツを軸としたマーケ支援を行っている。
BtoBの場合、検討期間が長く、すぐに問い合わせや商談につながる顧客ばかりではありません。
✓ 資料をダウンロードした時点では情報収集中だった。
✓ 展示会で名刺交換したものの、当時は予算がなかった。
✓ 過去に商談したが、タイミングが合わなかった。
休眠顧客という言葉には、少しネガティブな印象があります。
でも、マーケティングの視点で見ると、休眠顧客は「もう見込みがない顧客」ではありません。
むしろ、過去に一度接点があるからこそ、まったくの新規顧客よりも関係性を再構築しやすい可能性があります。
大切なのは、いきなり売り込むことではなく、
今の相手にとって役立つ情報を届けながら、少しずつ温度感を取り戻していくことです。
休眠顧客へのアプローチでは、メールマーケティングが有効です。
なぜなら、メールは一度に多くの顧客へ情報を届けられるだけでなく、開封率やクリック率などの反応をもとに、興味関心の変化を把握しやすいからです。
たとえば、
こうした小さな行動は、営業やマーケティングが次のアプローチを考えるうえで重要なサインになります。
休眠顧客の掘り起こしに取り組みたいと思っていても、実際にはなかなか進まない企業も多くあります。
今回の支援先である総合広告代理店でも、
顧客情報は多く保有していたものの、定期的なアプローチができていない状態でした。
まず多いのが、顧客情報はあるものの、配信に使える状態になっていないケースです。
名刺情報、過去の問い合わせ情報、商談履歴、イベント参加者リストなどが社内に点在していても、そのままではマーケティング施策に活用しづらいことがあります。
この状態で一斉配信をしてしまうと、配信停止やクレームにつながる可能性もあります。
次に多いのが、MAツールを導入しているものの、運用が止まっているケースです。
Account Engagement
Marketo
HubSpot
などのMAツールは、リード管理やメール配信、スコアリング、シナリオ設計などに活用できます。
しかし、ツールを導入しただけで成果が出るわけではありません。
✓ 誰に送るのか
✓ どんなコンテンツを届けるのか
✓ どのタイミングで配信するのか
✓ 反応後にどのように営業へつなぐのか
この設計と運用がなければ、MAツールはただの“立派な箱”になってしまいます。
休眠顧客へのアプローチは、思っている以上に手間がかかります。
ひとつひとつは小さな作業でも、定期的に続けようとすると大きな工数になります。
でも、休眠顧客の掘り起こしは「一度送って終わり」では成果につながりにくい施策です。
継続して届ける。
反応を見る。
改善する。
また届ける。
この地道な運用を続けられる体制が必要です。
ここからは、今回の事例をもとに、休眠顧客の掘り起こしを進める流れを整理します。
最初に行うべきことは、配信対象となる顧客情報の整理です。
メール配信では、ただ多くの人に送ればよいわけではありません。
興味関心が低い顧客に対して、関係のない情報を一斉に送ってしまうと、配信停止率が高まる可能性があります。
そのため、まずは以下のような整理が必要です。
顧客情報の重複、古い情報、不要なデータを整理します。
こうした確認を行うことで、配信精度を高めることができます。
次に、顧客を業種や属性ごとに整理します。
業種によって関心のあるテーマや課題は異なります。
たとえば、同じ広告代理店のサービス案内でも、
✓ メーカー向け
✓ 自治体向け
✓ 小売向け
では響く切り口が変わる可能性があります。
競合企業や配信対象外の顧客を除外することも大切です。
今回の事例でも、業種ごとのアプローチに加え、競合を除外するためのリスト作成が行われています。
顧客情報を整理したら、次はメール配信の運用フローを整えます。
休眠顧客へのアプローチは、単発ではなく定常的に行うことで効果が出やすくなります。
そのためには、毎回ゼロから考えるのではなく、配信までの流れを仕組み化することが大切です。
メール配信には、さまざまな工程があります。
□ 企画を決める
□ 配信対象を決める
□ 文面を作成する
□ 画像を作成する
□ 配信設定をする
□ テスト配信をする
□ 本番配信をする
□ 数値を集計する
これらの工程を洗い出し、
配信日の何営業日前までに何を完了させるのかを決めておくことで、運用が安定します。
メールマーケティングで大切なのは、無理なく続けられる状態をつくることです。
担当者の頑張りだけに頼る運用では、忙しくなった瞬間に止まってしまいます。
だからこそ、
✓ 配信スケジュール
✓ 確認フロー
✓ 役割分担
✓ 数値集計の方法
まで整えておく必要があります。
メールを送るうえで大切なのは、企業が伝えたいことだけを並べないことです。
✓ 受信者が知りたい情報
✓ 企業として届けたい情報
の重なりを見つける必要があります。
休眠顧客へのメールは、いきなり商談を迫るものではなく、
「そういえば、こんな会社があった」と思い出してもらう接点です。
BtoBの場合、今すぐ発注する予定がなくても、数か月後に課題が顕在化することがあります。
そのときに思い出してもらえるかどうか。
そのためには、定期的に役立つ情報を届け続けることが大切です。
メール配信後は、
✓ 開封率
✓ クリック率
✓ 配信停止率
✓ CV数
などを確認します。
ただ数字を見るだけではなく、次の施策につなげることが重要です。
こうした反応をもとに、次回の配信内容やセグメントを改善していきます。
今回の事例では、休眠顧客への継続的なアプローチにより、具体的な成果が生まれています。
まず大きいのは、休眠状態だった顧客に対して、継続的な接点をつくれたことです。
顧客情報は、持っているだけでは成果につながりません。
誰に、どのような情報を、どのタイミングで届けるのか。
その運用があってはじめて、マーケティング資産として活用できます。
もちろん、メールを開封しただけで即受注につながるわけではありません。
しかし、長期間反応がなかった顧客が再びメールを開くということは、関係性をつなぎ直す第一歩です。
注目したいのは、単にメールを送っただけではなく、提案案件や受注につながっている点です。
メールマーケティングは、開封率やクリック率だけを見ると、どうしても「数値改善の施策」に見えがちです。
でも本来の目的は、顧客との接点をつくり、商談や受注につながる可能性を高めることです。
休眠顧客の掘り起こしで成果を出すには、いくつかのポイントがあります。
単にメールを配信するだけではなく、
✓ データ
✓ コンテンツ
✓ 運用
✓ 営業連携
までを一体で考えることが大切です。
顧客情報が整理されていない状態でメールを送ると、相手に合わない情報が届いてしまう可能性があります。
その結果、配信停止やブランドイメージの低下につながることもあります。
□ まずは、配信できるデータかどうかを確認する
□ 業種や属性で分ける
□ 除外すべき対象を整理する
この下準備を丁寧に行うことが、成果の土台になります。
休眠顧客の掘り起こしは、1回のメールで完結する施策ではありません。
継続的に接点を持ち、反応を見ながら改善していく必要があります。
そのためには、配信スケジュールや作業フローを整え、
担当者が変わっても運用できる状態をつくることが大切です。
属人的な運用ではなく、仕組みとして回せる状態にする。
これが、メールマーケティングを“続く施策”に変えるポイントです。
□ メールを開封した顧客
□ クリックした顧客
□ 複数回反応している顧客
それぞれ温度感は異なります。
すべての顧客に同じアプローチをするのではなく、反応に応じて次の施策を変えていくことが重要です。
メールマーケティングは、マーケティング部門だけで完結するものではありません。
最終的に商談や受注につなげるには、営業との連携が必要です。
この基準がないと、せっかく反応が出ても次のアクションにつながりません。
休眠顧客の掘り起こしでは、メール配信後の動きまで設計しておくことが大切です。
MAツールは、休眠顧客の掘り起こしに有効なツールです。
しかし、MAツールを導入しているだけでは成果は出ません。
今回の事例でも、MAツールは導入されていたものの、定期的なアプローチにはつながっていない状態でした。
そこから、
までを行うことで、成果につながる運用へと整えていきました。
MAツールには多くの機能があります。
ただし、機能が多いからこそ、何から始めればよいかわからなくなることもあります。
大切なのは、最初からすべての機能を使おうとすることではありません。
MA活用というと、すぐに自動化をイメージする方も多いかもしれません。
もちろん、シナリオ配信やステップメールの自動化は有効です。
ただし、自動化する前に、
まずは「どの顧客に、どの情報を、どの順番で届けるのか」を設計する必要があります。
設計が曖昧なまま自動化すると、ただメールが自動で送られるだけになってしまいます。
自動化はゴールではなく、運用を安定させるための手段です。
まずは顧客理解と配信設計。
そのうえで、MAツールの機能を活かしていく。
この順番が大切です。
今回の事例では、今後の施策として、
□ 紹介や転送を促すコンテンツの提案
□ アクティブ化リード向けのシナリオ設計
□ ナーチャリングの自動化
が挙げられています。
今回の成果のなかで印象的なのは、
メルマガを受信した顧客から別の顧客への転送をきっかけに案件が生まれた点です。
これは、メールが単なる一対一の接点ではなく、
社内外への共有や紹介につながる可能性を持っていることを示しています。
BtoBでは、メールを受け取った本人だけが意思決定者とは限りません。
こうした動きが起こることで、新たな商談機会が生まれることがあります。
メールを開封した顧客やクリックした顧客は、何らかの関心を持っている可能性があります。
その顧客に対して、次にどの情報を届けるのか。
ここを設計することで、ナーチャリングの精度が高まります。
たとえば、
このように、顧客の行動に応じてコミュニケーションを変えていくことで、
より商談につながりやすい流れをつくることができます。
休眠顧客の掘り起こしやメールマーケティングは、戦略だけでなく、日々の運用が成果を左右します。
どれだけ良い企画があっても、配信リストが整っていなければ届けられません。
どれだけ良いMAツールがあっても、運用する人がいなければ活用できません。
どれだけ反応が出ても、数値を見て次に活かせなければ改善につながりません。
デジマ女子では、こうしたマーケティング施策の実行部分を支援しています。
休眠顧客へのアプローチを始める前に必要な、顧客情報の整理やリスト作成を支援します。
✓ データクリーニング
✓ 業種ごとのリスト化
✓ 除外リストの作成
など、メール配信の土台となる部分から対応できます。
メールマーケティングの定常運用に必要な、
□ コンテンツ企画
□ 文面作成
□ 画像作成
□ 配信設定
□ スケジュール管理
などを支援します。
メールは配信して終わりではありません。
□ 開封率
□ クリック率
□ 配信停止率
□ CV数
などを確認し、次回施策に活かすことが重要です。
MAツールを導入しているものの活用しきれていない企業に対して、
メール配信やシナリオ設計、リードナーチャリングの運用支援も可能です。
休眠顧客の掘り起こしは、単なるメール配信ではありません。
過去に接点があった顧客との関係性を、もう一度つなぎ直すマーケティングです。
この一連の流れを丁寧に積み上げることで、
眠っていた顧客情報が、再び商談や受注につながる可能性があります。
今回の事例では、
休眠顧客約9,800名への継続的なメールアプローチにより、
アクティブ化率23%、
11件の提案案件、
総額1,400万円の受注創出に貢献しました。
MAツールを導入したけれど活用できていない。
過去リードが眠ったままになっている。
メルマガを配信したいが、運用リソースが足りない。
ナーチャリング施策を始めたいが、何から手をつければよいかわからない。
そんなお悩みがあれば、デジマ女子にご相談ください。
デジマ女子は、顧客情報の整理から、メルマガの企画・作成・配信、数値集計、改善提案、MAツールを活用したナーチャリング施策まで、マーケティングの実行フェーズを支援します。
眠っている顧客情報を、もう一度動き出すきっかけに。
デジマ女子が、貴社のマーケティング施策を現場から支えます。