こんにちは!
コクー株式会社デジタルマーケティング事業本部です。
この記事では、広告運用に欠かせない「メディアプランニング」について、広告業界歴6年目の現役プランナーが『初心者にも分かりやすく』解説いたします!
~こんな人におすすめ~
・初めての広告運用で具体的な手順が分からない…
・社内ナレッジが少なく、広告運用に必要なテンプレートが不足している…
・限られたリソースで効率的に広告運用を始めたい
などなど、メディアプランニング・広告運用に関するさまざまなお悩みをこの記事で一挙解決します!
読了後、すぐに実践していただけますので、ぜひ最後までお読みください。
▼まずは、下記よりダウンロードください
まずは、メディアプランニングの基本的な手順について順序立てて解説します。
最初に、配信したい広告の目的を明確にしましょう。
目的を明確にすることで、後続のメディア戦略やシミュレーションがスムーズに進行します。
次に、最終的な目標達成のための指標(KPI)を明確にします。
目的 | ➡ | KPI例 |
認知拡大を狙いたい | インプレッション数の最大化 | |
まずはサイトに来てほしい LPを読んでほしい |
クリック数の最大化 | |
資料ダウンロードをしてほしい セミナー申し込みをしてほしい サイトの会員登録をしてほしい |
コンバージョン数の最大化 |
会社の製品やサービスに応じて、ユーザーの接点となるKPIを設定し、ビジネスの最終ゴール(KGI)に向けた適切なKPIを考えてみましょう。
KPI設定については、以下の記事もご覧ください。
WEB広告担当必見!KPI設定の具体的な指標と3つのポイントを解説!
目的が決まったら、次にターゲットとなるユーザーを選定します。適切なターゲット選定が、効果的な広告配信に繋がります。
ターゲットの「顕在ニーズ」や「潜在ニーズ」、さらに深層心理にある「インサイト」を理解することが重要です。
具体的なセグメンテーション手法として、以下の視点があります。
先ほど分析したユーザーの要素を当てはめて導き出しましょう。
ターゲットが決まったら、次はどのメディアを使用するかを考えます。
代表的なメディアチャネルと主な媒体の例を示します。
メディアチャネル | 主な媒体 | 特性 |
検索連動型広告 (リスティング広告) |
Google Yahoo! |
検索クエリに基づくターゲティング 顕在層の獲得に向いている |
ディスプレイ広告 | Googleディスプレイネットワーク(GDN) Yahoo!広告(YDA)…など |
静止画での視覚的な訴求 顕在層・潜在層どちらもカバーできる |
SNS広告 | Facebook、Instagram、X… | ユーザー属性に基づく広告 顕在層・潜在層どちらもカバーできる |
動画広告 | YouTube広告、TikTok広告など… | 動画での視覚・聴覚的な訴求 潜在層向けに使われることが多い |
複数のメディアを組み合わせる「メディアミックス」によって、相乗効果を発揮させます。
例えば、認知拡大にはディスプレイ広告、コンバージョン促進には検索エンジン広告を組み合わせるといった戦略を取ることができます。
媒体選定については、以下の記事もご覧ください。
《WEB広告の12種類比較》最適な選び方は?メリットデメリットを解説!
ターゲットやメディアが決まったら、広告にかける費用を設定しましょう。
成果目標から逆算して必要な予算を計算します。
▼成果目標から逆算する
月間で何件の獲得数を目標とするのか、また1件あたりの獲得単価目標を何円以下を目指すのかを定めます。
例えば、月間10件の獲得が必要で、1件当たりの獲得単価を10,000円以下と定めた場合
獲得目標数 100件 × 獲得単価目標 5,000円 = 500,000円
上記例では月間約50万円の予算が必要となります。
獲得目標としては、インプレッション・クリック・コンバージョンなどビジネスの目標によって自由に設定いただけます。
獲得1件あたりにどの程度の費用をかけることが適切なのか検討し、総広告費を設定します。
複数のメディアで配信する場合、各メディアに適切な予算を配分します。
広告の課金形態には、さまざまな種類があり、課金方式によって料金が変わります。
いくつか種類がありますが、今回は代表的な、インプレッション課金・クリック課金・広告視聴課金をご紹介します。
1.クリック課金型:Cost Per Click = CPC
2.インプレッション課金型:Cost Per Mille = CPM
3.広告視聴課金:Cost Per View = CPV
上記のようにWeb広告は様々な課金形態があり、それぞれに特徴があります。
配信メディアやメニューに適切なものを設定するようにしましょう。
最後に広告キャンペーンのスケジュール(=広告の配信期間)設定を行います。
各メディアでは、広告キャンペーンの開始日・終了日の設定が可能です。
目標達成のために適切な期間を指定する必要があります。
1.短期キャンペーン(1週間〜1ヶ月程度)
新発売の製品や、限定セールを訴求したい場合は、配信日数を絞り込み集中的な露出で即効性のある結果を狙うことが有効的です。
2.中期キャンペーン(1〜3ヶ月程度)
ブランド認知度の向上や、継続的なプロモーションを行いたい場合は、広告配信によりどの程度効果があったのか、データ収集と分析やPDCA期間も必要とされるため、ある程度の期間を設けてあげる必要があります。
3.長期キャンペーン(3ヶ月以上)
持続的な顧客獲得や市場シェア拡大を目指す場合は、季節変動や市場トレンドを加味する必要も出てくるため、より長い期間での配信が望ましいでしょう。
開始日・終了日のほかに「掲載スケジュール」を設定することも可能です。
例えば、広告配信で取り扱う製品が20代女性向けのものの場合
平日の日中はほとんどの人が仕事で、プライベートな内容の検索であったりSNS閲覧をすることが無いでしょう。
仕事を終えて帰宅から就寝までの夜間に、スマホやPCを使ってインターネットを使う人が多いことが考えられます。
そうなると、平日の月曜日~金曜日の17時~23時に配信を絞ることが可能です。
このように曜日や時間帯をターゲットに対し適切なものに絞り込み設定することで
より広告配信の成果を高めることが可能となります。
広告配信は、配信して終了ではありません。
配信途中・配信後の効果測定や、分析に基づく改善に向けたアクションが必須となります。
効果測定の方法はさまざまですが、代表的に挙げられるものは以下となります。
その他、SNSでのいいね数・シェア数やインターネット調査などの手法もあります。
効果測定・分析を行った後、目標に対して成果が芳しくない場合は早急な改善施策が必要となります。
改善のために見るべきポイントは様々です。
「どこにテコ入れすると改善するのか」の仮説立てと検証が必須となります。
PDCAサイクルを回すことが広告配信において最重要なポイントとなります。
広告の成果改善策については、以下の記事もご覧ください。
広告とLP(ランディングページ)の課題と改善方法
さて、メディアプランニングのための情報を整理できたところで、実際のシミュレーションについて触れさせていただきます。
まだ広告プラン表テンプレートをダウンロードしていない方は、下記よりダウンロードください。
より効果的で効率的な広告配信を実現するためには、配信による効果予測も必要となります。
前段で触れたメディアごとの予算配分、獲得単価目標の再現性など、ロジック立ててシミュレーションを行います。
目標達成のための計画指標としてシミュレーションは重要な役割を担います。
シミュレーションをしっかり作成することで以下のようなメリットがあります。
インターネット上で、無料で使用できるシミュレーションツールには、以下のようなものがあります。
また、SNS広告は上記のようなツールを使用できないため、各媒体の管理画面上でのオーディエンスボリュームを参考にする方法があります。
シミュレーションの目的を明確にし、必要なデータや指標を収集します。
過去の広告データや市場動向、競合情報などを整理し、シミュレーションツールなどを用いて具体的な数値を算出します。
内的、外的の影響などを加味し複数のケースでシミュレーションを作成しておくことを推奨します。
得られた結果を詳細に分析し、シミュレーション数値と乖離している部分はないか、またその要因などを精緻に分析します。
分析結果を基に、改善策の実施や適切な予算配分を決定し、実際の広告運用に反映させます。
また次回以降のシミュレーション作成の参考値としても役立てることができます。
シミュレーション結果を過信し、実際の数値との乖離を見逃す危険性があります。
これを回避するためには、外的・内的からの影響を複数のケースで仮説立て、実績との定期的な比較分析を行うことが重要です。
実際の市場動向や自社の過去データを反映することで、より精度の高い予測を可能にします。
また配信開始後にも、実際の数値をシミュレーション自体に定期的に反映することで、より実績に忠実なシミュレーションへとブラッシュアップすることも重要です。
シミュレーション結果は絶対的な答えではなく、意思決定を支援する一つの指標として捉えることが重要です。
結果を適切に解釈し、他の分析ツールや行った改善施策などと組み合わせて総合的に判断することで、効果的な広告戦略の立案が可能になります。
ここからは、以下よりダウンロードいただける、「広告プラン表テンプレート」の作成方法を説明します。
テンプレート資料内では、シミュレーションをする際の数字の考え方、シミュレーションのポイントを説明しておりますので、ぜひダウンロードしてご活用ください。
このテンプレートを活用いただくことで、広告運用初心者でも30分でメディアプランを完成させることができます!
ステップに沿ってぜひメディアプランニングに挑戦してみてください!
また、各ステップの詳細な手順もダウンロードファイル内に記載しておりますので、ご参考ください。
広告種別/目的・役割/ターゲット/掲載開始日を決定します。
マーケティングファネルを参考に、配信目的に適した媒体を選定します。
ターゲットに合ったユーザーを想定して設計をし決定します。
その際、配信対象デバイスも決定する必要があります。
課金形式を決定します。
過去実績などを参考にしながら、CPM・CTR・CVR・視聴完了率(必要に応じて)の値を決定します。
配分を調整して全体・メディア毎の予算を入力します。
いかがでしたでしょうか?
今回は広告配信のメディアプランニング手順と題しまして、実行までに必要な目標設定・ターゲティングファネル・実際の作成ステップと幅広い範囲でご紹介させていただきました。
本記事でご説明したことがすべてではなく、様々な考え方やポイントが多く存在しています。
コクー株式会社では、「デジマ女子」による広告プランニング・運用支援サービスを提供しております。
自社のリソースが不足している、KPIや広告の内容が適切か不安、などお悩みでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。