ビジネスを展開する上で、企業やサービスのウェブサイトを開設することは、もはや特別なことではなくなりました。業界や企業規模を問わず、ウェブサイトを起点に認知拡大や集客を行うケースは増えており、事業活動に欠かせない役割を担っていると感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そうしたウェブサイトを制作するために必要なスキルについて、デジマ女子®の視点から分かりやすく解説していきます。
あわせて、ウェブサイト公開後の運用に課題を感じている方に向けたサービスもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
執筆:檜田詩菜(過去のインタビューはこちら)
コクーのマーケティング担当。鹿児島県出身。数年前まで美容コスメ・雑誌・不動産・IT業界の顧客マーケティングを担当。好きな豆腐は木綿。
企業活動において、ウェブサイトの存在はもはや切り離せないものとなりました。
しかし、
そんな考えのまま、運用されているサイトも少なくありません。
ビジネス用途のウェブサイトには、本来「認知向上」や「集客」など、明確な目的があるはずです。
その目的を意識した設計や仕様になっているか、改めて考えたことはあるでしょうか。
いざ制作や制作依頼を進める場面では、掲載したい情報やデザインといった“目に見える要素”に意識が向きがちです。しかし、情報をただ並べるだけでは、ウェブサイトを立ち上げた目的の達成にはつながりません。
成果につながるウェブサイトにするためには、目的に応じた導線設計や施策を組み込んだ構成が欠かせません。
ウェブサイトを形にし、視覚的に表現するためのデザインスキルと、目的達成を見据えて施策を設計し、運用まで考えるための制作・マーケティング視点のスキルは、実は大きく異なります。
これは自社制作の場合だけでなく、制作会社に依頼する際にも重要なポイントです。
コンペや比較検討の場面で、「どのようなスキルを持つ制作会社に依頼すべきか」を判断するためにも、必要なスキルの違いは理解しておきたいところでしょう。
では、具体的にどのようなスキルが求められるのでしょうか。
ここからは、ウェブサイト制作に必要なスキルについて、順を追ってご紹介していきます。
まずは、ウェブサイトを形にするために欠かせない基礎スキルと、視覚的な表現を担うデザイン領域のスキルから見ていきましょう。
ウェブサイトは、見た目こそデザインされていますが、その土台はコードによって成り立っています。
近年では、CMS(Contents Management System)の普及により、専門知識がなくても直感的にウェブサイトを編集できるようになりました。
そのため、基本的な言語の理解は、今でも重要なスキルと言えるでしょう。
ウェブ制作の基礎となる代表的な言語が、HTMLとCSSです。
テキストや情報が「何を意味するのか」を示す役割を持っています。
本記事を例にすると、
<h2>、<h3><h4>といった形で定義されています。
こうした定義づけは、制作者が内容を整理するためだけでなく、ウェブブラウザや検索エンジンに情報の意味を正しく伝えるためにも重要な役割を果たします。
かつてはHTML内で文字の色やサイズを指定していましたが、CSSが登場したことで、「構造(HTML)」と「見た目(CSS)」を分けて管理できるようになりました。
その結果、コードの可読性が高まり、修正や更新もしやすくなっています。
また、グラデーションやアニメーションなど、以前は画像で表現していた演出もCSSで実現できるようになり、
多様な表現を可能にする重要な技術となっています。
HTMLとCSSだけでも基本的なウェブサイトは制作できますが、目的に応じて以下のような言語が使われることもあります。
このように、ウェブサイトは複数の技術を組み合わせて成り立っています。
ウェブサイトに掲載される情報は、コードと構造によって支えられていますが、近年のWeb制作では、単なる見た目だけでなく「体験」そのものが重視されるようになっています。
また、Webアクセシビリティへの配慮も、企業サイトでは欠かせない要素です。
ウェブサイトの制作や運営に直接関わっていなくても、PCやスマートフォンを使っていれば、日常的に画像素材(画像ファイル)を目にする機会は多いでしょう。一見すると同じように見える画像ですが、実は用途や特性の異なるさまざまな形式が存在します。
ここでは、ウェブ制作の基礎として押さえておきたい、代表的な画像形式とその特徴をご紹介します。
約1,677万色の表現が可能で、人の目では判別しにくい色の情報を間引くことで、ファイルサイズを小さくできる点が特徴です。そのため、写真を多く使用するウェブサイトでは、現在でも広く利用されています。
古くから使われているビットマップ形式の画像です。
ビットマップ画像とは、細かな点(ピクセル)の集合によって構成された画像を指します。
GIFは最大256色まで使用でき、イラストやアイコン、シンプルな図表など、色数の少ない画像に向いています。
現在では用途は限定的になりつつありますが、簡易的な動きの表現として使われるケースもあります。
PNG(Portable Network Graphics)は、GIFに代わる形式として登場し、現在では標準的に利用される画像形式のひとつです。
ここでは代表的な3つの画像形式をご紹介しましたが、ウェブ制作において重要なのは、それぞれの特性を理解し、用途に応じて使い分けることです。
加えて、
といった知識も、実務では欠かせません。
ここまでは、ウェブサイト上で視覚的な表現を行うための基本的なスキルについてご紹介してきました。次は、こうした要素を踏まえたうえで、ウェブサイトの目的達成を意識した制作スキルについて考えていきましょう。
冒頭でも触れたように、ウェブサイトを開設する以上、そこには必ず「達成したい目的」が存在します。
さらに、それぞれのサイトには、
といった目的や目標が設定されているケースがほとんどでしょう。
では、こうした目的を実現するためには、どのような視点でウェブサイトを設計し、どのようなスキルが求められるのでしょうか。ここからは、目的別に必要となるウェブ制作のスキルについて見ていきます。
短期的な集客や期間限定商品の販売を目的とする場合は、インターネット広告との組み合わせを前提としたウェブサイト制作が重要になります。
このようなケースでは、
といった形式が適しており、訪れたユーザーを迷わせず、コンバージョンへ導く構成に仕上げることが求められます。
広告の知識については、単に入稿方法を理解しているだけでなく、「どのように表示され、どのような文脈でユーザーに届くのか」まで把握した上で設計できることが非常に重要です。
広告と連動した設計ができてこそ短期間でも成果につながるウェブサイトやLPを制作することが可能になります。
期間を区切らず、継続的に運営していくウェブサイトの場合、自然検索からの流入を軸にした集客を目指すケースが多いのではないでしょうか。
自然流入を目的としてウェブサイトを運営するには、従来の検索順位を意識したSEO対策に加え、AI検索(生成AIによるサマリー表示)を前提としたコンテンツ設計のスキルが求められます。
これは、2026年のSEOにおける大きな変化のひとつと言えるでしょう。
また、ウェブサイト公開後も継続的な改善が必要である点はこれまでと変わりませんが、AI検索の特性を踏まえた構造や情報設計を、制作段階から意識しておくことが、より重要になっています。
中長期的に成果を出し続けるためには、「作って終わり」ではなく、運用を前提とした設計スキルが欠かせません。
ウェブサイト制作において重要なのは、自社の目的に合った形で制作し、公開後も継続的に運用していくことです。また、制作段階から運用を見据え、更新や改善がしやすい情報設計を行うことで、将来的な運用工数を抑えることにもつながります。
工程の多いウェブサイト制作だからこそ、「何のためのウェブサイトなのか」を常に意識し、目標達成につながる設計・制作を行うことが欠かせません。
コクーでは、WEBサイト構築をはじめ、クリエイティブ制作、SEO対策、運用・分析まで、WEB制作・WEBマーケティングの現場で経験を積んだ「デジマ女子®」が、お客様の課題に寄り添いながらトータルで支援いたします。
また、ランディングページや動画の活用による売上向上・集客強化といった施策にも対応可能です。
ご支援内容やご予算に応じて、常駐(派遣)・スポット対応・受託など、柔軟なプランをご提案いたします。ウェブサイト制作や運用にお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。