更新日:2024.05.21
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マーケティングファネルは古いフレームワークで、現在の顧客の購買行動にはあてはまらないと評価されがちです。
しかし、それは本当なのでしょうか。
実はマーケティングファネルは顧客の全体像を把握するのに有効なツールであり、今でもBtoB市場では効果的なマーケティング手法としてまだまだ重宝されています。
という方は、マーケティングファネルでその悩みを解決できるかもしれません。
ここではマーケティングファネルの基礎知識やBtoBでの必要性、実際のマーケティング施策での活用方法まで詳しく解説しています。
自社の戦略にマーケティングファネルを取り入れるべきかどうか、この記事を参考になさってください。
マーケティングファネルとは、見込み客が商品やサービスを認知してから購入に至るまでの購買プロセスを図式化したものです。
このマーケティングファネルは消費者の購買行動をAIDMAに基づいて分類しており、
の4段階のフェーズにわかれています。
購買行動が進むにつれて自然に見込み顧客の数が絞りこまれるため、マーケティングファネルは逆三角形をしているのが一般的です。
この逆三角形が漏斗の形に似ているため、英語の漏斗であるファネル(Funnel)という名前がつけられています。
マーケティングファネルは、同じく顧客の購入プロセスを可視化したカスタマージャーニーとよく比較されます。
この2つは似ているように思えますが、実は分析しようとしているポイントが違うため混同しないように気をつけなければなりません。
カスタマージャーニーは見込み顧客のフェーズごとの心理や行動を可視化しているのに対し、マーケティングファネルはフェーズごとの顧客の人数推移を表しています。
下記のように使い分けることが大切です。
顧客の行動や心理によってコミュニケーション方法や施策を検討する
顧客の購買プロセスの全体像をシンプルに分析する
カスタマージャーニーについてはコチラの記事をご覧ください。
マーケティングファネルが古いといわれる原因のひとつに、多様化する消費者の購買プロセスをカバーしきれていないという点があります。
確かに、現代の消費者はSNSや口コミを検索しながら独自に検討をすすめるため、マーケティングファネルの基礎となる直線的なAIDMAモデルでは、すべての顧客を正しく把握することは難しくなりつつあります。
しかし、それは単にBtoCにおけるマーケティングファネルの定説にすぎません。
実は、マーケティングファネルはBtoBにおいて、今でも効果的な手法として重視されています。
BtoBにおいて現役でマーケティングファネルが必要とされている理由は、2つあります。
個人の顧客であれば情報収集の際に興味や関心が移り変わってしまい商品購入に結びつかないケースが増えているものの、BtoBは会社として商品選定や情報収集をおこなっているため購買プロセスがぶれることはほとんどありません。
そのため、BtoBはマーケティングファネルで分析しやすいのです。
マーケティング活動では購買プロセスごとに顧客へのアプローチ方法を変化させなければならないため、自社の成果をファネルの図にあてはめることで効率よく施策の改善を行うことができます。
ここでは実際に、BtoBにおけるマーケティングファネルの活用方法をご紹介します。
まずは、自社のマーケティング情報をマーケティングファネルのフェーズにあてはめ、きれいな逆三角形になっているかを確認しましょう。
もし図の中で大きく顧客数が減少している部分があれば、そのフェーズへの施策に問題が潜んでいることがわかります。ここでは下記に例を述べておきます。
悩み:自社サイトのコンバージョン率の低さ
1.ファネルの図の中で各ページへのアクセス数を可視化する
2.結果をみる
(A)LPからサービス紹介のページまでの遷移で図が先細っている
→ その部分の離脱を回避する施策が必要
(B)購入ページでファネルが細くなっている
→ フォームの設定に問題がある可能性を疑う
数字だけで見るよりもマーケティングファネルを活用したほうが視覚的に把握しやすいため、即効性のあるマーケティング施策に結びつけやすいという利点があります。
WEBの分析だけでなく、
の分析などにも活用できます。
マーケティングファネルには、可視化したい顧客の購買プロセスに合わせて種類があります。
の3種類です。ここでは、それぞれのファネルについてご紹介します。
パーチェスファネルは、AIDMAに基づいて設計された最も基本的なマーケティングファネルです。
逆三角形の漏斗形をしており、購買プロセスを認知→関心→比較・検討→購入の4段階に分けています。各フェーズごとの顧客数を可視化することで、施策の課題点をみつけることを目的として活用します。
インフルエンスファネルは、顧客の購入後の行動も可視化した図で、三角形をしています。
購買意欲に大きく関わるSNSや口コミ、評価サイトへの拡散力を高めるために、既存顧客の満足度を高め、よい情報を発信してもらうことを目的としています。
など、商品のファンを増やしたい場合や継続利用を重視する業態で活用されています。
ダブルファネルは、
を組み合わせたモデルで、砂時計型をしています。
顧客の購買から情報共有までのプロセスであるAISASに基づいています。
既存の購買プロセスだけでなく、顧客同士のつながりから新たなファンを獲得するまでをフェーズごとに把握できるため、一貫したマーケティング施策を実行できるというメリットがあります。
マーケティングファネルは古すぎる手法だといわれがちです。
しかしマーケティングファネルは、BtoBではまだまだ現役のフレームワークであり、効率よく問題点を洗い出し、マーケティング施策を最適化する手法として活躍しています。
という方は、ぜひマーケティングファネルを活用してみてはいかがでしょうか。
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