WEB広告運用で成果を出すためには、「URLパラメーター」を活用したアクセス解析が欠かせません。
パラメーターは一般的に「法則に則って変化する数(変数)」のことを指しますが、デジタルマーケティングで扱うURLパラメーターは「アクセス元をはっきりさせるための目印」です。
今回はこのパラメーターについての基礎知識や、パラメーターを活用してできることを詳しくご紹介します。
具体的な作成方法やGoogleアナリティクスと広告を連携するメリットなど、今日からできるパラメーター導入について詳しく解説しますので参考にしてください。
URLパラメーターとは
URLパラメーターとは、WEB広告運用でユーザーの流入元を明確にするための目印で、URL後半にある「?」以降の文字列のことです。
「アクティブパラメータ」と「パッシブパラメータ」の2種類があります。
アクティブパラメーター
「絞り込み検索」に使われるURLパラメーターで、主にユーザビリティを高めるために活用されます。
(例)https://XX/search/?sex=men&category=bottoms
例の「?」以降の文字列がパラメーターです。
このアクティブパラメーターを付与することで、ECサイトで服を探すとき「メンズ」「ボトムス」のようなフィルター検索をスムーズに行うことができます。
パッシブパラメーター
ユーザーのアクセス元を明確にするためのURLパラメーターです。
ユーザーの流入経路を正確に把握することで、MA(マーケティングオートメーション)やGoogleアナリティクスでのトラッキングやアクセス解析を効率化できます。
(例)https://XXX/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=summer_sale
このパッシブパラメータには、「utm_source」「utm_medium」「utm_campaign」「utm_content」「utm_term」の5種類があります。
utm_source(必須)
参照元(source)を識別するパラメーターで、検索エンジンやサイト名を入力します。
設定例
Yahoo!広告 |
utm_source=yahoo |
Google広告 |
utm_source=google |
utm_medium(必須)
メディア(medium)を識別するパラメーターで、リスティング広告やバナー、ディスプレイ広告、メルマガなどの媒体ごとの効果測定を行う際に使用します。
自由記述せず以下の例のようにルールに沿って設定します。
設定例
オーガニック流入 |
utm_medium=organic |
検索広告からの流入 |
utm_medium=cpc |
リスティング広告 |
utm_medium=paidsearch |
ディスプレイ広告 |
utm_medium=display |
メルマガからの流入 |
utm_medium=email |
utm_campaign(必須)
キャンペーン(campaign)を識別するパラメーターで、期間限定のキャンペーンや、広告のタイプに分けて設定します。
設定例
キャンペーン名(夏のセールなど) |
utm_campaign=summer_sale |
Yahoo!検索広告 |
utm_campaign=yss |
Yahoo!ディスプレイ広告 |
utm_campaign=yda |
utm_term
検索ワードを識別するためのパラメーターで、「utm_term=キーワード」と記載します。(キーワードの部分は任意の言葉)
リスティング広告を検索ワードごとに効果測定したり、流入キーワードと検索キーワードを分析する際に効果的です。
しかし入力に時間がかかり検索クエリが使えないなどデメリットが多いため、必要な場合のみ使用しましょう。
utm_content
広告のコンテンツ(content)の識別に使用し、主にABテストで活用します。
必須項目ではないため、状況に応じて付与しましょう。
パラメーターの活用方法
パラメーター導入後は、さまざまな測定ツールと連携することで効果を最大化しましょう。
例えばGoogleアナリティクスと連携させてアクセス解析を効率化したり、Googleサーチコンソールと連携してSEO対策を強化することができます。
効果測定や流入分析を効率化
さまざまなツールと連携することで、媒体ごとのパフォーマンス比較やユーザー分析、流入キーワードの特定など、細かな解析の効率化が可能です。
これまでわからなかったボトルネックや、注力すべきポイントが発見しやすくなるなど、広告効果や成約率の向上に期待できます。
広告効果の最大化に貢献した「デジマ女子」の活用例は、こちらをご覧ください。
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パラメーターの作成方法
パラメーターはGoogle公式の「Campaign URL Builder(キャンペーンURLビルダー)」を使用すれば簡単に生成できます。
英語サイトなので難しく見えますが、順番にパッシブパラメーターを入れるだけなので慣れてしまえば難易度は高くありません。
生成後はGoogleアナリティクスと連携してパラメーターが正しく反映されているか確認するのを忘れないようにしましょう。
参考 | Google「Campaign URL Builder(キャンペーンURLビルダー)
Googleアナリティクスとの連携
パラメーターを活用した広告運用で欠かせないのが、Googleアナリティクスとの連携です。
Google広告とGoogleアナリティクスを連携するメリット
Google広告とGoogleアナリティクスを連携することで、スマート自動入札の精度が上がり広告のパフォーマンスが向上します。
それに加えて「1分以上ページを閲覧した人」などリターゲティング広告の詳細設定が可能になるため、広告の最適化が可能です。
連携するためには、まずGoogleアナリティクスの「管理」にアクセスし「プロパティ>Google 広告とのリンク」をクリック、「新しいリンクグループ」から操作しましょう。
参照元/メディアを正確に計測できる
Googleアナリティクスと連携すれば、メルマガやFacebook、Yahoo!広告などユーザーの流入元を正確に計測できます。
それぞれの数値を客観視することで広告をスムーズに最適化でき、経費削減や工数削減につなげることが可能です。
Googleアナリティクスでしか分析できないデータを収集
Googleアナリティクスを連携することにより、「滞在時間」や「直帰率」などGoogle広告では計測できないデータを収集することができるようになります。
複数のデータを分析することで、広告の精度を上げることが可能です。
パラメーターの注意点
パラメーターを使用するにあたっていくつかルールがあります。
日本語は使用不可
文字化けする可能性があるため、日本語の使用はできません。
半角の英数字を使用するようにしましょう。
アンカーリンクは一番最後に追加
アンカーリンクとは、ページの指定の場所にリンクする際に使用するタグです。通常はURLの末尾に設置する必要があります。
パラメータ付きのURLにアンカーリンクを使用する際は、パラメータの末尾に付与するようにしましょう。
リダイレクトの際は双方に付与
リダイレクトを利用する際は、ページ遷移した際に付与したパラメータの計測が途切れてしまいます。
リダイレクトをする側のページと、される側のページ両方にパラメーターを付与しておかないと正しい計測ができません。
パラメーターの名前や値に「?」や「&」を使わない
「?」はURLとパラメーター、「&」はパラメーター同士をつなぐ際に使用する文字です。
正しく読み取れなくなるため、パラメーター名には使用しません。
重複ページにならないよう対策をする
パラメーターを使用していると、検索エンジンのクローラーから重複コンテンツとみなされてペナルティを受けることがあります。
GoogleサーチコンソールのURLパラメータツールを活用してクロールを制御しましょう。
小文字だけを使う
大文字と小文字の違いを検索エンジンがうまく処理できるとは限らないため、できるだけパラメーターは小文字で統一しましょう。
パラメーターの活用で広告運用の成果を最大化する
広告運用で成果を最大化するには、アクセス解析を効率化する「パラメーター」の活用が欠かせません。しかし、キャンペーンごとのパラメーター設定やGoogleアナリティクスとの連携など、ひとつひとつを自社で管理・分析するのは非常に面倒な作業です。
もしパラメーターや広告運用で成果が出ずにお悩みの場合は、私たち「デジマ女子」にご相談ください。
デジタルマーケティングのプロである「デジマ女子」が、手のかかるパラメーター整理だけでなく、課題に応じた運用手法の提案で業務効率化をトータルサポートいたします。
パラメーターを活用してWEB広告やGoogleアナリティクスの分析を効率化し、広告運用の効果を最大化してゆきましょう。