更新日:2024.05.31
目次
「広告って配信したら成果が出るものじゃないの?」
「あまりコンバージョンが取れていないけど、広告を出している意味はあるの?」
「複数媒体で広告配信をしているが、結局のどの媒体の成果が良いかわからない!」
そんな疑問をお持ちなら、この記事を読んでみてください。WEB広告は配信後の運用次第で成果が改善します。
しかし、媒体によってコンバージョン計測可否やコンバージョン定義は異なるため、目的に合った計測を行い、正しい方法で比較しなくては、媒体評価や判断を誤ることになってしまいます。
運用改善の重要性や正しい計測方法、評価方法を知り、より効果的な広告配信をしましょう。
広告配信の成果は、
など、さまざまな要素に左右されます。
過去の配信実績などから想定して広告プランニングを行いますが、上記の内容によって実際にどのような配信結果となるかは、配信してみないとわかりません。
だからこそ、配信結果を踏まえてどのように運用方法を調整して改善していくかが重要になります。
広告運用を改善するためには、広告配信レポートの結果を分析し、根拠を持った対策を打つ必要があります。
分析に使う指標は、広告配信の目的によって異なります。
目的と異なる指標を見て分析し運用判断をすると、適切でないところに予算を消費してしまい期待した成果が得られないため、指標選びは重要です。
大きく分けると以下の3つです。
認知 | リーチ数、インプレッション数 |
比較検討(理解促進) | サイト誘導数(クリック数)、視聴完了数 |
獲得 | コンバージョン数、ビュースルーコンバージョン数 |
本記事ではコンバージョン計測について取り扱います。
広告掲載の目標に関しては、こちらの記事もご覧ください。
コンバージョンを指標として選定ができたら、改善策を検討します。具体例を挙げると以下のような運用調整が考えられます。
成果が良い広告に予算を多く使うよう配分を変更してみましょう。
コンバージョンするユーザーをターゲティングできていない可能性があるので、ターゲットの種類を追加・削除するなど設定を見直してみましょう。
配信量が少ないと、コンバージョンする可能性のあるユーザーに広告を見てもらえていないという要因が考えられるため、ターゲットの範囲を広げて広告に接触するユーザーを増やしてみましょう。
ユーザーの広告接触回数(フリークエンシー)が増えてきているようであれば、新しいクリエイティブに差替えてみましょう。
このように、指標は成果を測るだけでなく、改善の判断の参考になります。広告は配信するだけでは期待通りの成果は得られません。
プランの予算と期間内で、分析と改善を繰り返し、最終的に当初計画した通りの成果が出るように着地させる、それが広告運用です。
ひとくちにコンバージョンといっても、何をコンバージョンとして広告を配信するかは、広告主によって異なります。
コンバージョン計測をする場合は、まずコンバージョンポイントを決めましょう。
以下はコンバージョンポイントの例です。
コンバージョンポイントを設定する際に注意することは、コンバージョン獲得数が一定程度見込める地点であるかどうかです。
コンバージョン数が少ないと、媒体の機械学習が進まず、効率的な広告運用ができません。
例えば、広告からLPに遷移した後、あるボタンをクリックして、次に表示されるページをスクロールし、一番下まで読了することをコンバージョンポイントとした場合を考えてみてください。
そこに到達するユーザーはさほど多くないことが想像できます。
この場合、広告配信においてはもう少し手前の地点をコンバージョンポイントとした方が良いでしょう。広告でのコンバージョン=LPへの集客を行いボタンクリックするユーザーを増やすことを役割とします。その先にページをスクロールして読んでもらえるようにするには、サイト側で魅力的なコンテンツを作成し、読了はGoogle Analyticsで計測しながら改善を図るなど、役割分担を整理するのがおすすめです。
事業における最終目標としてのコンバージョンと広告配信におけるコンバージョンは、同じにすべきとは限らないのです。
LPと広告の関連性について、こちらの記事もご覧ください。
ここでは、コンバージョン定義を知り、正しく評価するためのポイントをご紹介します。
まず、獲得目的で広告を配信するなら、コンバージョンが計測できる媒体を選定しなくてはなりません。
配信したい媒体がある場合は、必要なコンバージョンが計測できるか確認をしましょう。
次に、選定した媒体のコンバージョン定義を確認します。
コンバージョン定義とは、広告に接触したユーザーがどういった行動を取り、どのくらいの期間でコンバージョンに至った場合にコンバージョンとしてカウントするか、という条件のことです。
各媒体サイトのヘルプページに記載されていることが多いですが、記載されていない場合は媒体社に問い合わせをします。
媒体Aと媒体Bがそれぞれコンバージョンの定義を変更・選択できる仕様であれば、比較のためにコンバージョンの定義を合わせて広告配信を行います。
コンバージョン計測の失敗や間違った評価の例を具体的に見てみましょう。
LP内のボタンクリックをコンバージョンポイントにしている場合、同じユーザーによるボタンクリックを計測したいでしょうか?
サイトに訪れて閲覧、検討しているユーザーより、まだサイトに訪れていないユーザーへ広告配信を行う方が効果的です。
また、商品の購入をコンバージョンポイントとしている場合、既に商品を購入したユーザーに再度その商品の広告を配信しても、もう一度購入する可能性は低いことが想像できます。
既に広告を閲覧してコンバージョンしているユーザーに、同じ広告を配信することで、貴重な予算を無駄に消化してしまう可能性があります。
コンバージョンを計測する時は、既にコンバージョンポイントに到達したユーザーの除外を推奨します。
GoogleやFacebookなど主要媒体であれば、コンバージョンしたユーザーへの広告配信を除外できる機能が備わっているため、必要な場合は広告配信開始前に忘れず設定しましょう。
媒体Aと媒体Bのコンバージョンの定義とレポートに以下のような違いが合った場合、どのように評価すると良いでしょうか。
媒体A:ユーザーが広告をクリックしてから30日間のコンバージョンをカウントする
媒体B:ユーザーが広告をクリックした日(1日)のコンバージョンをカウントする
媒体A:コンバージョン15件
媒体B:コンバージョン1件
レポート結果のコンバージョン数だけ見ると、媒体Aの成果が良く、媒体Bの成果が悪いように見えます。しかし、媒体Bのコンバージョン定義を見ると、コンバージョン計測ができる期間は広告をクリックしてから1日以内です。
今回の例ではコンバージョンまで2週間ほど検討するユーザーが多い商材ですから、媒体Bのコンバージョンはほとんど計測されず、媒体Aの方がコンバージョン数の多いレポートとなることは必然です。
しかし、計測できていないだけで、媒体Bの広告を見たユーザーも1週間後、2週間後にはコンバージョンしている可能性もあり、媒体Bを正しく評価できているとは言えません。
自社の商品やサービスがまだユーザーに知られていない、もしくは知られてはいるものの興味を持たれていない場合は、広告配信の目的を変えましょう。
誰しも、知らない商品やサービスをいきなり買おうとはしないものです。
また、コンバージョン数が少ないと、媒体の機械学習が進まず広告配信の精度が上がらないまま、ただ何となく広告を配信し予算を使い切ることになってしまいます。
まずは広告を多くのユーザーに見てもらうことを目的としてインプレッション数やリーチ数といった指標を追いかけましょう。
さらに、商品やサービスを理解してもらうためにサイトへ訪問してもらうことを目的として、クリック数を増やすための広告配信から始めると良いでしょう。
その他にも、ブランドリフト調査やサーチリフト調査を活用し、広告配信の貢献度を図ることも検討してはいかがでしょうか。
既にご説明したように、媒体によってコンバージョンの定義が異なることがあります。
配信したい媒体において、同じ定義でコンバージョンを計測できない場合、トラッキングツールを使うことも検討してみてください。
Google社が提供するトラッキングツールにキャンペーンマネージャー360があり、媒体側で計測できないコンバージョンを計測できます。
キャンペーンマネージャー360上でコンバージョンを計測する期間を設定することで、コンバージョン定義が異なる媒体のコンバージョンを統一した指標で計測できます。
また、媒体による計測ではその媒体でカウントできる範囲のコンバージョン計測となります。
仮にユーザーが広告を見たことを覚えていて後日インターネット検索などからコンバージョンに至っていても、広告の貢献度や成果を把握することはできません。
キャンペーンマネージャー360を使えば、ある媒体で広告接触した後に異なるチャネルでコンバージョンした場合であっても、成果を確認できます。
これにより、媒体計測のレポートでは成果が出ていないと思っていた媒体による広告配信の貢献度が可視化できます。
Google キャンペーンマネージャー360に関して、こちらの記事もご覧ください。
広告配信で成果を出すには、専門知識や経験による運用知見が必要です。
目の前の仕事をこなしながら、最新かつ正確な情報をキャッチアップして広告配信を行うことはなかなか大変です。
など課題を抱えている方はぜひ「デジマ女子」までご相談ください。お客様の目的に合わせて、経験豊富なスタッフが広告施策を支援いたします。
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