更新日:2024.06.07
目次
MAを自社のマーケティング活動に導入したものの、なかなかKPI達成ができず悩んでいませんか?
実はMAで成果が出ない場合「顧客データ分析が不十分なまま、施策だけ回そうとしている」ケースが多く見られます。
今回はMAによる顧客分析が秘めたポテンシャルを、自動化可能な分析やメリットから詳しく解説します。
また、すぐに実践できる顧客データ分析のフレームワークも4つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
MAとはマーケティングオートメーションの略で、企業のマーケティング活動を自動化するツールです。
収集した顧客データの集計や分析機能が備わっており、CRMやSFAと連携することで多面的にデータ分析を行うことができます。
顧客の購買行動が多様化する現在において、効果的なマーケティング施策を実現するためには、収集したデータの素早い解析が欠かせません。
ここではMAを導入することで、どのような顧客データを自動分析できるのか、そのポイントや注意点を詳しく解説します。
MAを導入すると、自社サイトやブログにアクセスした見込み客(リード)の行動分析を自動化できます。
例えばWEBページの滞在時間や離脱率、流入元のアクセス解析など、自動でデータ収集することも可能です。
行動を細かくトラッキングすることで最適なアプローチができるようになるため、成約率向上やマーケティングの効率化を実現できます。
よくある行動分析では単に「滞在の長かった製品の広告を配信する」設定のみ行っているケースがありますが、それだけでは不十分です。
行動分析で得たデータをもとに、一度きりの広告配信でなく、継続したアプローチができる施策づくりを行うことが重要です。
よくある施策として、購買意欲を高めるための「リードナーチャリング」があります。
行動分析では、最初から細かすぎるシナリオ設計をしないように注意しなければなりません。
MAが自動で分析してくれるためつい複雑な設定をしてしまいがちですが、設定の数が多いと施策を見直す際にどこを改善すればよいのかがわかりづらくなってしまいます。
MAでの行動分析は大まかな分類や設定からスタートし、徐々に細かくしてゆくようにしましょう。
MAによるアプローチでよく使われる手法が、メルマガやステップメールなどのメールによる施策です。
MAを使用すれば行動分析で割り出した顧客への自動送信だけでなく、開封率やメール内リンクのクリック率などのデータを自動収集できます。
MAは顧客の属性に応じたメールを自動送信してくれるため、その開封率などを分析することで、より確度の高い顧客層の発見や、効率的なナーチャリングにつなげる効果が期待できます。
しかし、このようなナーチャリングはすぐに効果が出るものではないため、メール施策の効果分析は中長期的な視点を持つことがポイントです。
メール施策の効果分析の注意点は、収集するデータを絞ることです。
メール施策の効果分析はスピード感が求められますが、あまりにも多くのデータを収集してしまうと分析の手間がかかり逆効果になってしまいます。
メールマーケティングに関しては、こちらの記事もご覧ください。
ここでは、MAで収集した顧客データ分析を行うメリットを解説します。
MAは誰にいつどのようなアプローチをするかを正確に把握できるため、効果的に利益を最大化することが期待できます。
また、MAは大量のデータを迅速に処理することができるため、人間よりも深く広い分析を素早く進めることができます。
そのためよくある顕在ニーズや潜在ニーズの分析だけではなく、消費者自身も無意識の購買行動である「インサイト」を見抜くことで、新たな需要を創造することにもつながります。
MAでは、ユーザーのトラッキングによる定性データと、数値化される定量データの両方を収集できます。
そのため顧客データに沿った戦略的なマーケティング活動ができ、効果測定や改善策の提案などを効率よくスムーズに行うことができます。
これまでの担当者の勘や経験に紐づく「なんとなく」の分析よりも圧倒的に業務スピードが上がるため、限られた社内のリソースを有効活用することにつながります。
MAの大きな特徴は、分析した顧客一人ひとりの興味関心に合わせて、ベストなコミュニケーションを取ることができることです。
顧客の求める情報を適切なタイミングで提供することで、購買意欲を上げるだけでなく、顧客からの信頼を高めることで自社の商品やサービスのファンを増やすことにつながります。
顧客データ分析では、いくつか代表的なフレームワークがあります。
ここでは効果的な4つの手法をご紹介しますので、ぜひ活用してください。
STP分析とは、市場での自社の立ち位置を分析するためのフレームワークです。
STPはそれぞれ「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジショニング」の頭文字で、分析は市場のセグメント把握、ターゲットとする市場の決定、自社の戦略を決める、という流れで進めてゆきます。
市場への新規参入や戦略立案、他社との差別化方法を分析することができるため、効果的なマーケティング戦略を立てやすくなる手法です。
セグメンテーション分析とは、見込み顧客を4項目に分類し、それぞれのセグメンテーションの特性を分析する手法です。
もともとは年齢や性別などの大枠だけで行っていた顧客データの分析を、より詳細に分析するためのフレームワークとして活用されおり、項目は以下の4つに分けられます。
デシル分析とは、購入金額順に顧客を10グループに分類し、それぞれの購入比率や売上高構成比を分析する手法です。
このデシル分析はグループに分けることで、各顧客層により効果的なマーケティング施策を行うことを目的としたフレームワークです。
ほかにも、成約率の高い優良顧客層を絞ることができるため、集中的なアプローチを行うことで売上アップも期待できます。
しかし、このデシル分析はややざっくりとした分類しかできないため、単独ではなく他の分析結果とあわせて活用することが重要です。
RFM分析とは「Recently(最終購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(購入金額)」の3項目で顧客を分ける手法です。
顧客をグルーピングすることにより、自社の顧客状況を整理できることに加え、それぞれのグループに合わせた最適な施策立案を行うことができます。
RFM分析は顧客理解に効果的なフレームワークですが、細かな顧客の購買ステージには対応できないため、パーソナライズされた施策の立案には不向きです
MAのようなナーチャリングツールや、他の分析手法と組み合わせて使うようにしましょう。
消費者の行動が複雑化するにつれて、MAでの顧客データ分析はますます必要性が高まっています。
マーケティングの成果を最大化するには、MAで集計分析したデータで顧客理解を深め、施策のPDCAサイクルを最適な軌道に乗せなければなりません。
KPIを達成するためにも、まずは顧客データ分析を見直すことからはじめましょう。
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