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更新日:2025.12.17

目次
スマホの普及により、情報収集の手段としてWEBを活用することはいまや特別なことではなくなりました。
企業においてもオウンドメディアの重要性はますます高まり、
・自社コラムの発信
・SNSでの情報発信
・ブログやコンテンツの継続的な更新
など、ライティング力が求められるシーンは以前にも増して広がっています。
そこで本記事では、WEBライティングを行ううえで、最低限おさえておきたい3つの基本法則について解説します。

執筆:檜田詩菜(過去のインタビューはこちら)
コクーのマーケティング担当。鹿児島県出身。数年前まで美容コスメ・雑誌・不動産・IT業界の顧客マーケティングを担当。サスペンスLOVE。
パソコン・スマートフォン・タブレットなど、WEB上で閲覧されることを前提としたコンテンツ記事を書くことを指します。
雑誌や書籍などのオフライン記事との大きな違いは、検索されることを前提に、どのようなキーワードや表現を用いるかが重要になる点です。
WEB記事では、読者の悩みや目的に寄り添い、最後まで読み進めてもらう工夫が欠かせません。
そうした設計ができていなければ、どれだけ時間をかけて書いた記事でも、十分な成果につながらない可能性があります。

広告・マーケティング系のライティングで、今もなお基本として押さえておきたい考え方の一つが「AIDMAの法則」です。AIDMA(アイドマ)とは、読者が商品やサービスを認知してから行動に至るまでの心理プロセスを表した頭文字です。
1920年代にアメリカの経済学者ローランド・ホールによって提唱されたフレームワークで、誕生から約100年が経過しています。
検索行動や情報収集の手段は変化してきたものの、人が「気になり、理解し、納得して行動する」という心理の流れ自体は、現在でも大きくは変わっていません。
そのためAIDMAの法則は、ライティングだけでなく、デザイン設計やマーケティング施策全体、コンテンツディレクションの考え方としても活用されています。
読者がキーワードを入力して検索すると、検索結果には多くの競合ページが並びます。
その中でまず必要なのは、「これは自分のための記事かもしれない」と思ってもらうこと。
つまり、検索結果上で注目を集め、自分のページをクリックしてもらわなければなりません。
限られた文字数の中で、つい読んでみたくなる切り口や課題提示を意識する必要があります。
せっかくページに訪れても「思っていた内容と違う」「知りたいことが書いていなさそう」と感じられてしまえば、すぐに離脱されてしまいます。
そのため、記事の序盤では、
と感じてもらうことが重要です。
記事を読み進める中で、「もう少し詳しく知りたい」「この方法を試してみたい」といった前向きな気持ちを引き出すことも欠かせません。
そのためには、ターゲットが本当に知りたいポイントを想定し、具体例や補足情報を交えながら丁寧に解説していくことが重要です。
「購入」「ダウンロード」「資料請求」など、コンバージョンを目的とする記事では、読者の記憶に残るかどうかも大きなポイントになります。
多くの場合、読者は複数のサイトを比較したうえで、最も印象に残ったページに戻って行動します。
分かりやすさや共感を意識した文章表現は、コンテンツの印象を強め、結果的にコンバージョンにつながりやすくなります。
最終的に重要なのは、読者が実際に行動してくれるかどうかです。
そのためには、次に何をすればよいのかを迷わせない導線設計が必要です。
・期間限定の特典
・次に読むべきコンテンツの案内
・具体的な申込み・問い合わせ方法
などを分かりやすく提示することで、読者の行動を後押しすることができます。
キャッチコピー、リード文、本文など、コピーライティングにはさまざまな要素がありますが、共通している役割は「次の文章を読みたいと思わせること」です。
気づいたら最後まで読んでしまっていた、という状態を生み出す考え方を「滑り台効果の法則」と呼びます。
例えば、
「あなたは、新商品が好きですか?」
「自宅でゆっくり過ごす時間は大切ですか?」
といった、答えやすい問いかけを適度に挟むことで、読者は自然と読み進めやすくなります。
途中離脱が多い記事や、コンバージョンよりもまず認知・理解を深めたい場合には、この滑り台効果を意識した構成が特に有効です。
情報量の多いWEBサイトでライティングを行う際に、視線の動きを意識するための基本的な考え方として知っておきたいのが、「Fライン・Zラインの法則」です。
WEBページを初めて訪れた読者は、ページ全体をじっくり読むのではなく、流し見をしながら必要な情報を探す傾向があります。
その際、視線の動きには一定のパターンがあるとされており、代表的なのがFラインとZラインです。
Fラインとは、文章量の多いWEB記事を読む際に、読者の視線がアルファベットの「F」を描くように動く傾向を指します。
具体的には、
・ページ上部を横方向に読む
・少し下にスクロールして、再び横方向に流し読みする
・その後は、左側を中心に縦方向へ視線を落としていく
といった動きが多いとされています。
このFラインの特徴は、記事を最初から最後まで丁寧に読むのではなく、必要な情報だけを拾い読みしているという点です。
そのため、コラム記事やブログ記事など、文章量が多く、情報を探しながら読むページでは、Fラインを意識した構成が有効とされています。
Fラインを前提とした場合、次のような工夫が重要になります。
・見出しだけを読んでも内容の概要が分かる
・段落の冒頭に結論や要点を書く
・重要なキーワードは文章の前半に配置する
こうした構成にすることで、流し読みでも内容が伝わりやすくなり、離脱を防ぐ効果が期待できます。
近年では、検索意図に合った見出し構成や、「知りたい答えにすぐたどり着ける設計」の重要性が高まっています。
Zラインとは、ページをアルファベットの「Z」を描くように視線を動かして読む傾向を指します。
主に、
・ページ上部の見出しやビジュアル
・左上から右上
・左下から右下
といった順で情報を確認するケースが多いとされています。
そのため、トップページやランディングページなど、初めて訪れる読者が多いページでは、このZラインを意識した構成がよく用いられています。
重要なメッセージや訴求ポイントを、視線の流れに沿った位置に配置することで、内容が伝わりやすくなるのが特徴です。
Zラインは、特に次のようなページで効果を発揮します。
・トップページ
・ランディングページ
・サービス紹介ページ
これらは、「まず全体像を知りたい」読者が多いページであるため、視線の流れに沿って情報を配置することで、内容が直感的に伝わりやすくなります。
Zラインを意識する場合は、
・ページ上部で「何のページか」を明確に伝える
・視線の流れに沿って重要なメッセージを配置する
・次の行動につながる導線を分かりやすく置く
といった点が重要です。
特に、ファーストビューで価値が伝わらないと離脱されやすいため、冒頭での情報設計が成果を左右します。
Zラインは、ページ全体をどう読み始めてもらうかを考えるための考え方です。細かい情報を深く読んでもらう段階ではFラインや見出し構成、検索意図に沿った内容設計の方が重要になります。
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今回は、WEBライティングを行ううえで押さえておきたい基本的な考え方として、AIDMAの法則、滑り台効果の法則、Fライン・Zラインの法則をご紹介しました。
これらはどれも、テクニックとして使うことが目的ではなく、読者がどのように感じ、どのようにページを読み進め、行動するのかを理解するための考え方です。
WEB記事では、検索キーワードによって訪れた読者が、自分の求める情報にすぐたどり着けなければ、簡単に離脱してしまいます。
一見難しそうに感じるかもしれませんが、最低限の考え方を押さえておくだけでも、読みやすさや伝わりやすさは大きく変わります。
WEBライティングは、業界や職種を問わず、今後も求められるスキルの一つです。
経験を積みながら少しずつ感覚を掴み、読者にとって価値のあるコンテンツ作りを意識していきましょう。
当社では、今抱えていらっしゃる課題をしっかりと把握し、解決のご提案・対応させていただくデジマ女子というサービスがございます。
また、「社内にライティングを担当できる人がいない」「何から改善すればよいか分からない」といった場合は、外部のプロに相談することも有効な選択肢です。状況に応じて、無理のない方法を選びながら、成果につながるWEBコンテンツ運用を進めていきましょう。